自民党総裁選の共同記者会見を前に写真に納まる(左から)小林元経済安保相、茂木前幹事長、林官房長官、高市前経済安保相、小泉農相=23日午前、東京・永田町の党本部
 自民党総裁選の共同記者会見を前に写真に納まる(左から)小林元経済安保相、茂木前幹事長、林官房長官、高市前経済安保相、小泉農相=23日午前、東京・永田町の党本部

 自民党の高市早苗前経済安全保障担当相は23日の共同記者会見で、財政政策を巡り積極的な成長戦略のためには赤字国債増発を容認する考えを示した。他の4候補は慎重姿勢で温度差が出た。一方、5候補とも首相に就任した場合には速やかに物価高対策を含む経済対策を早期に策定するとした。

 赤字国債増発に関し、高市氏は物価高対策の財源を税収の上振れ分で賄えない場合には「やむを得ない」と言及した。林芳正官房長官は「原則として慎まなければならない」と話した。小泉進次郎農相は債務残高の対国内総生産(GDP)比率を安定的に引き下げることで「財政の信認をしっかり確保したい」と語った。

 経済対策について、小林鷹之元経済安保相は「首相就任後速やかに指示を出す」と言明。茂木敏充前幹事長は「早期に総合経済対策を立てて、補正予算を成立させたい」と述べた。

 社会保障政策では、林氏が低・中所得者への手厚い支援に軸足を置いた。残る4氏は現役世代の負担軽減を訴えた。