【キーウ共同】ウクライナの軍事専門メディア「ミリタルヌイ」は5日、ロシア軍がウクライナ西部リビウ州などに大規模攻撃を仕掛けた際、少なくとも3基の中国の偵察衛星が同州上空を飛行していたと報じた。ウクライナ対外情報局は、ロシアが中国から提供された衛星情報をウクライナ各地へのミサイル攻撃に利用しているとみている。

 リビウ州や南部ザポリージャ州などは4~5日、50発以上のミサイルと約500機の無人機による攻撃を受け、少なくとも5人が死亡した。この間、中国の衛星3基は計9回、リビウ州の上空を通過した。3基は高度700キロの低軌道を周回し、解像度の高い画像を処理する能力があるとされる。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は5日の声明で、ロシア軍のミサイルや無人機には米国や中国、日本といった外国製の部品が多数使われていると指摘。「複数の国にまたがる仕組みがある。全て止めないといけない」と述べ、ロシアに対するより強い圧力が必要だと訴えた。