【ジャカルタ共同】体操の世界選手権を19~25日に開催するインドネシアは9日、参加を予定していたイスラエル代表選手6人にビザを発給しないと発表した。選手権への参加を禁じた形で、国際体操連盟(FIG)の判断が注目される。
ユスリル調整相(法務・人権・入管)は国民の声を考慮したとし「イスラエルがパレスチナの独立を認めない限り、外交関係を持たない」と動画声明で強調した。インドネシアは人口の9割近くをイスラム教徒が占め、パレスチナ自治区ガザに攻撃を続けるイスラエルを強く非難している。
ジャカルタ特別州のプラモノ知事は8日「ジャカルタ入りを許可しない」と断言。ジャカルタで7日に開かれたイスラエルへの抗議デモでは、選手権参加を巡り「阻止せよ」と声が上がり「選手を拒否する」とのプラカードも掲げられた。
インドネシアでは2023年にも、サッカーのU-20(20歳以下)ワールドカップ(W杯)へのイスラエル出場が決まった後、政治家らが反対を表明。国際サッカー連盟(FIFA)が開幕の約2カ月前にインドネシアから開催権を剥奪した。