首相官邸に入る高市首相=22日午前
 首相官邸に入る高市首相=22日午前

 高市内閣が22日、本格始動した。高市早苗首相は21日夜の初閣議で指示した物価高対応を含めた経済対策の策定を急ぐ構え。早期のガソリン税の暫定税率廃止や「年収の壁」引き上げの実現を目指す。22日中に実施する各府省の副大臣・政務官人事の調整を進め、政権の布陣を固める意向だ。

 首相は22日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射情報を受け当初の予定を早めて官邸入りした。「領海やEEZへの飛来は確認されていない」と記者団に説明。国民の安全に万全を期すため防衛相、外相に情報収集するよう指示した。

 24日には衆参両院で所信表明演説を実施したい考えで、演説の構想を練る見通し。来週に控えるトランプ米大統領の来日や、マレーシア、韓国での国際会議に向けた外交準備を進める。

 トランプ氏との会談で首相は、国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定方針を提起。2027年度に防衛費を関連経費と合わせてGDP比2%とする目標の増額が念頭にあり、防衛力強化の姿勢を示す。21日の記者会見で首相は「見直し作業に取りかかる」と明言した。