過去の車両デザインを復刻した山手線のラッピング列車=1日午前、JR池袋駅
 過去の車両デザインを復刻した山手線のラッピング列車=1日午前、JR池袋駅

 東京のJR山手線が大正時代に都心を1周する環状運転になってから、1日でちょうど100年を迎えた。郊外から乗り入れる私鉄とつながり、ターミナル化した駅は首都発展の礎となった。主要駅周辺では今も再開発が進められ、今後も人の移動や産業を支える「大動脈」の役割を期待されている。

 JR東日本は1日、過去の車両デザインを復刻したラッピング列車を使い、池袋駅を出発して内回りを1周するイベントを開催した。東京都杉並区の会社員宮城佳奈さん(47)は「山手線は知れば知るほどいろいろな歴史や話題があって面白い」と話した。東京都町田市の会社員藤本一樹さん(43)は「山手線の緑色が好き」という長男聡一さん(5)と参加。「復刻のラッピングは懐かしい」と笑顔だった。

 山手線は34・5キロの区間を内回りと外回りの列車が1時間ほどで1周。ピーク時には2~3分ほどの間隔で運行される。2020年に49年ぶりの新駅として高輪ゲートウェイが開業し、計30駅となった。巨大ターミナル駅の新宿や渋谷で大規模な改修工事が行われるなど、再開発も盛んだ。