ウクライナ北部チェルニヒウで、停電中に発電機を使って営業するカフェの前を歩く若者=10月(ロイター=共同)
 ウクライナ北部チェルニヒウで、停電中に発電機を使って営業するカフェの前を歩く若者=10月(ロイター=共同)

 【キーウ共同】ウクライナ政府が8月、ロシアによる侵攻開始以降に原則禁止していた18~22歳の男性の出国を許可したことを受け、ドイツとポーランドに渡る若いウクライナ人男性が急増している。ウクライナ避難民の主要受け入れ先の両国では懸念が広がり、受け入れに否定的な声が広がる可能性が指摘される。

 ウクライナではロシアによるエネルギー施設などのインフラへの攻撃が激化、住民は暖房や電力の不安を抱えながら厳しい冬を迎える。ドイツとポーランドでは既に中東などからの移民や難民への反発が強まっており、両国政府はウクライナ避難民の急増が国民感情に与える影響に神経をとがらせている。

 ニュースサイトのポリティコによると、ドイツへの18~22歳のウクライナ人男性の入国者数は8月中旬は週19人程度だったのが、10月には1400~1800人に。ポーランドでは今年1~8月に計約4万5300人だったのが、その後の約2カ月間だけで9万8500人と急増した。