日本女子中・長距離界のエース田中希実(ニューバランス、西脇工高出身)の母、千洋さん(56)=アストラックAC、小野市在住=は、神戸マラソンの第3回大会(2013年)優勝者で、かつて日本で初めて出産後にフルマラソンで2時間半を切った「ママさんランナー」の草分け的存在だ。フルマラソンの出場は98回で今も現役。走る楽しさや助言などを聞いた。(伊丹昭史)
-高校駅伝で活躍後、競技から数年間離れていたのに、なぜマラソンへ。
「高校から証券会社に入って忙しかったのがバブルがはじけて暇になり、また走りたくなって。最初は800メートルで結果が出なかった。当時はバルセロナ五輪代表の小鴨由水さんら同世代がマラソンで活躍していて、最後の思い出づくりで自分も出場したら3時間19分ぐらいで走れたので欲が出た。3時間の壁を破れないときは諦めかけたけど『今やめたら何も残らない』と真剣に練習を続け、1997年の北海道マラソンで2時間33分30秒で優勝。ちょうど結婚が決まっていて、やっとやめられると思ったら、旦那や恩師らに『2時間30分まで頑張ってみたら』と言われて続けました」
























