NHKが8月に放送した戦時下の「総力戦研究所」を題材にしたドラマで悪意のある描かれ方をされ、名誉を毀損されたとして、モデルとなった人物の遺族が24日、NHKや番組制作会社などに550万円の賠償を求めて東京地裁に提訴した。
訴訟を起こしたのは研究所所長の孫で元外交官の飯村豊さん(79)。訴状によると、8月16、17日に放送されたNHKスペシャル「シミュレーション 昭和16年夏の敗戦」内のドラマで、所長は日本が敗北する結論を覆すよう圧力をかける人物として描かれた。実際には研究所内で自由な議論を後押ししたとされ、祖父の人物像が誤った描写で不当にゆがめられたとしている。
提訴後に東京都内で記者会見した飯村さんは「歴史の歪曲で、平和を求めて闘う人たちへの侮辱だ」と批判した。
NHKは取材に、飯村さんに誠心誠意、対応してきたとした上で「今後は裁判の中でNHKとしての考えを主張する」とコメントしている。
























