山上徹也被告
 山上徹也被告

 2022年7月に奈良市で参院選の応援演説中に安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、殺人などの罪に問われた山上徹也被告(45)側が、求刑通り無期懲役を言い渡した奈良地裁判決を不服とし、大阪高裁に控訴する方針を固めたことが3日、関係者への取材で分かった。控訴期限は4日。

 弁護側によると、被告の母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)へ入信し、総額1億円に上る多額の献金をして家庭が困窮し、教団への復讐心を強めたとされる。

 一審の裁判員裁判で、被告は「私のしたことに間違いありません」と起訴内容を認めた。弁護側は「被告は宗教が関わった虐待の被害者」で、不遇な生い立ちが動機に結び付いたとし、被害経験を社会復帰後に生かすため「重くても懲役20年までにとどめるべきだ」と訴えた。

 1月21日の地裁判決は、生い立ちは不遇な側面が大きいとする一方、殺人を決意し実行する意思決定に至ったのは大きな飛躍があり、安倍氏に落ち度も見当たらないと指摘。無期懲役とした。