20日、台湾南部の屏東県恒春で遺骨の発掘調査を始めた関係者ら(共同)
 20日、台湾南部の屏東県恒春で遺骨の発掘調査を始めた関係者ら(共同)

 【屏東共同】台湾で約50年ぶりとなる日本兵の遺骨発掘調査が20日、南部の屏東県恒春で始まった。厚生労働省指定の日本戦没者遺骨収集推進協会が7月末まで調査する。日本は台湾と正式な外交関係がなく、調査が進んでいなかった。

 フィリピンとの間にあるバシー海峡に面した海岸で作業を始めた。日本から現地入りした2人と台湾側の関係者ら計約10人が参加。遺骨が見つかればDNA鑑定などで身元を調べる。

 現地では遺骨を埋めるのを見たという住民の証言がある。1944年、近くに停泊した日本の軍艦が連合国軍側の攻撃を受け多数の軍人が死傷した際のことだという。

 厚労省によると台湾での戦没者数は、海で亡くなった人も含めると約4万2千人と推計される。復員した戦友などが遺骨を持ち帰ったが、1万6千柱近くが未収容だ。

 日本は1972年、中国と国交を正常化して台湾とは断交した。75年に、政府が対台湾窓口機関に委託して242柱の遺骨を収容していた。