長期的に安定して記憶を維持するには、神経細胞同士のつながりである「シナプス」全体ではなく、記憶ができる際に形成された特定のシナプスの配置が重要であることを、人工冬眠技術を使ったマウスの実験で突き止めたと、沖縄科学技術大学院大などのチームが13日付の米科学誌サイエンスに発表した。
脳の余分な活動をなくし、記憶の仕組みを調べやすくするために人工冬眠を活用。マウスを2日間「冬眠」させて脳を解析すると、記憶をつかさどる海馬の神経活動が大きく低下し、半分以上のシナプスが消えていた。記憶を思い出す能力も下がるとみられたが、冬眠後もえさの場所を覚えているか確かめる実験では、能力は衰えずに保たれていた。
そこで光学顕微鏡と電子顕微鏡を使い、冬眠中の海馬を詳しく分析。記憶が作られる際に形成された「エングラムシナプス」を観察すると、密集して塊になったエングラムシナプスは優先的に残ることが分かった。
一つの神経細胞から複数の神経細胞に情報を伝達できる特殊な軸索(神経線維)に、エングラムシナプスが接続していることも突き止めた。
























