JOC理事の杉山文野さん
 JOC理事の杉山文野さん

 19日に開幕した愛知・名古屋アジア大会やアジアパラ大会では、性的少数者(LGBTQ+)だと公表して出場する選手は少ないとみられる。アジアでは、公表している選手が欧米に比べて少ない。LGBTQ+の情報発信拠点「プライドハウス東京」の五十嵐ゆり代表理事は「当事者は役員やスタッフにもいるはず。全ての人の尊厳が守られる大会にしてほしい」と訴える。

 米ニュースサイト「アウトスポーツ」によると、当事者だと公表した選手は、2012年ロンドン五輪で23人、16年リオ五輪で56人、21年東京五輪で186人と増え続け、24年のパリ五輪では199人に。アジア勢は少なく、パリ五輪でもタイとフィリピンの計3人だった。過去を含めて日本人選手の名前はない。

 JOC理事で、自身がトランスジェンダーと公表している杉山文野さんは、同性愛や異性装を法律で罰する国がアジアに多いことを理由に挙げる。過去のアジア大会やパラ大会でも公表した選手はごく少数だという。

 日本のLGBTQ+は人口の5~10%程度とされる。杉山さんは「日本が性的少数者にとって安心安全な大会のモデルを示すことが、今後のアジアのスポーツ界を変える一歩になる」と話す。

 大会の組織委員会は「安心して大会に参加できるよう準備している」とコメントした。