AIによる密漁検知システムの実証実験で飛び立つドローン=8月、神奈川県横須賀市
 AIによる密漁検知システムの実証実験で飛び立つドローン=8月、神奈川県横須賀市

 沿岸部での密漁対策のため、ドローンと人工知能(AI)を活用し、密漁者を上空から検知する研究が神奈川県横須賀市で進められている。これまで広い海岸線の見回りは基本的に海上保安官の目視に頼っていたが、今夏の実証実験では摘発に成功。横須賀海上保安部の担当者は「効率的な取り締まりにつなげられる」と話した。

 検知のシステムは、関東学院大の元木誠教授の研究室が開発を進めている。海上保安官が密漁者に扮した映像をAIに学習させ、疑わしい動きをしている人物を検出。昨年の実証実験のデータを基に、海水浴客と密漁者を見分ける正確性を高め、今年は実際の摘発につなげた。

 横須賀海保によると、管轄する三浦半島は東京都心や横浜から近く、磯遊びなどで訪れた人が海産物を違法に採取する「レジャー密漁」が多い。2024年は109件、25年は129件を密漁関連で送検したといい、海上保安官の負担軽減も課題になっている。

 元木教授は「AIで実際に密漁者を見分けることができ、正確さを実証できた。実用化へ開発を続けたい」と話した。