新たに公開された真矢さんを含めたメンバー5人が写る「LUNA SEA」のアーティスト写真
 新たに公開された真矢さんを含めたメンバー5人が写る「LUNA SEA」のアーティスト写真

 ロックバンド「LUNA SEA」がドラムの真矢さんの死去後、初めてとなるライブを東京・有明アリーナで開催した。「LUNA SEAは決して止まらないからね」と語っていた真矢さん。ボーカルのRYUICHIは「一番大切なしんちゃんとの約束があったから、今日はライブをやるという決断をしました」。バンドが5月から10月にかけ、全国22都市33公演のツアーを開催することも発表。RYUICHIは「真矢君と一緒に全国のみんなの元に行きます」と宣言した。

 脳腫瘍で闘病していた真矢さんが最後まで立ちたいと願っていた公演。会場が暗転し、生前の演奏を収めた映像が流れると「真矢!」とファンの声援が飛び、ステージに置かれた真矢さんドラムセットにスポットライトが当たる。

 ドラマチックな「UP TO YOU」で幕を開けたこの日。2曲目は華やかなドラムから始まる初期の代表曲「Dejavu」。サポートドラマーは、アマチュア時代に真矢さんのローディーを務めた“弟子”で「SIAM SHADE」などで活躍したドラマーの淳士だ。

 派手なアクションで観客をあおるギターのSUGIZOとベースのJ、うつむき加減で髪を振り乱しながら音を刻むギターのINORANのたたずまいは変わらない。RYUICHIの「おまえたちの声を聞かせてくれ! 行くぞ!」というかけ声も同じだ。

 昨年12月に開催を予定した公演だが、SUGIZOの交通事故で延期になっていた。SUGIZOはステージ上で謝罪すると「本当は今日、盛大な復活ののろしになる日だったんだけど、こういう形になって…。でも真矢、ここにいるから。やつはにぎやかなのが好きだから、今日は真矢が一番喜ぶことをしましょう。ど派手にいきましょう」と呼びかけた。

 RYUICHIは努めて明るい声で「最後の瞬間までドラマーで、LUNA SEAというみこしをかついでくれたしんちゃん。どんな時も笑顔のしんちゃんがいたから、今日は楽しんでほしい」と語りかける。

 「一緒にいると毎日が笑顔だった」と真矢さんのムードメーカーぶりを振り返ったRYUICHI。3月8日に横浜市内で開かれた献花式に3万人が集まったことに触れ「このドラマーは世界一の人気者だと思います」。

 「あんまりしめっぽくなってもつまんないから、みんな盛り上がっていこうか」とRYUICHIが叫ぶと、ライブは佳境に。代表曲の「ROSIER」では、Jが「行くぞ、真矢!」というシャウトとともにマイクスタンドを放り投げるパフォーマンスで会場を沸かせた。

 アンコールではメンバーそれぞれが思いを語った。

 Jは「いや、絶対いるよ! 必ずどこかで見ている。今日ライブをやって、真矢君がたたき続けたビートがこの体の中に刻まれてるんだって感じながら演奏しました。みんなもそうでしょ」。INORANは「二つあります。一つはどれだけ真矢君がみんなに愛されていたか。そしてLUNA SEAがどれだけみんなに愛されていたかを教えてくれました」と笑ってみせた。

 真矢さんと高校の同級生だったSUGIZOは「まったくさぁ、俺たちを置いて先に逝っちゃいやがって、冗談じゃないよ。いずれ俺たちが向こうに行ったら、頭ひっぱたいてやろうと思います。先に逝くんじゃねえって」と、冗談めかしながら「長年の親友」への思いを語り出した。

 「本当に今日はステージに立つのが怖かったです。事故の後だし、真矢いねぇし。なんだけど、ここが俺たちの居場所で、俺たちのホームで、帰ってくる場所なんだ。いつものように真矢はいます。俺たちがこちらの世界にいる限り、真矢と一緒にこれからも全力で突っ走っていこうと思うので、引き続き共に歩んでいきましょう」

 アンコールを終え、真矢さんらの地元・神奈川県秦野市から始まる全国ツアーの日程が発表されると会場中から声援がやまない。RYUICHIは「今年は真矢君と一緒に全国のみんなの元に行きます。『1曲でもいい、ワンフレーズでもいい、必ずたたきに戻る』と言っていた真矢君の思いを俺たちは抱いて、どの会場でも想像を超える、リミットを超える瞬間を届けたい」と誓った。