若手歌舞伎俳優の片岡市也が4月11日、出身地の埼玉県越谷市のサンシティ小ホールで初めての自主公演「市也乃会」を開く。映画「国宝」に刺激を受けたという市也は「体が動いて踊れる今、歌舞伎が注目されている今、協力してくれる人がいる今、といういろんな今が重なった。全力で踊りたい」と意気込む。
大学卒業後に歌舞伎の世界に入った市也は、楚々とした風情が魅力の女形だ。今回は木下兵吉(木下藤吉郎)が楽しげに舞う素踊り「猿舞」と、ごっこ遊びをして子どもをあやす子守の少女になる、歌舞伎舞踊「三ツ面子守」を披露する。
「三ツ面-」は挑戦してみたかった演目。「子どもと大人の中間を所作で表現するのが難しい。曲はパワフルだし、お面を取り換えていくので飽きさせない」と魅力を語る。「『国宝』で取り上げられたのはきれいな踊り。公演ではおかしみのある踊りで、歌舞伎の別の面を見せたい」
他に、市也と親交のある元歌舞伎俳優の小坂部颯大が「春の調べ」を踊り、越谷市で民謡を教える市也の祖母・阿部基華らが「越谷民謡の彩」を演奏し、華を添える。
なかなか大きな役がつかない「名題下」という立場の市也にとって、運営全般を自身で担う自主公演は大きな成長の機会だ。「自分の限界を熱意で補う」と力を込めた。
























