パレスチナ自治区ガザの戦闘で、イスラエル軍はガザでパレスチナ人を拘束し、イスラエル領内に連行している。その数は、地元メディアによると、今年1月時点で計3400人に上る。中でも、医療関係者は計250人以上で、標的にされていると指摘される。殴打などの拷問のほか、「ディスコルーム」と呼ばれる大音量の音楽が流れる部屋への監禁、天井からのつり下げ、医療放置…。特に、イスラエル南部のスデテイマン基地は、米国のテロ容疑者への虐待で悪名高いグアンタナモ基地になぞらえ、“イスラエルのグアンタナモ”との非難も広がる。2月にイスラエル軍拘束下の医療関係者に関する報告書を公表した非政府組織(NGO)「人権のための医師団・イスラエル」(PHRI)の拘束者支援部門責任者、ナジ・アッバス氏にオンラインで現状を聞いた。(聞き手=共同通信前エルサレム支局長・平野雄吾)