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 お盆休みに読んだ小説に、苦くて切ない記憶を呼び起こされた。重松清さんの「一人っ子同盟」(新潮社)。昭和40年代ごろの東京が舞台で、団地に住む「一人っ子」の小学生たちが、家の事情や人間関係に悩みながら、互いに心を通わせていく物語だ。