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 来月6日のミラノ・コルティナ冬季五輪の開幕まで2週間を切った。選手はもちろん、多くの人が4年に1度の「冬の祭典」を待ち望んでいるだろう。

 日本代表にはフィギュアスケートやスピードスケート、スノーボードなど各種目にメダル候補がそろう。金3個を含む冬季史上最多18個のメダルを獲得した前回北京大会を超える活躍に期待したい。

 大会は22日まで開かれ、8競技116種目でメダルが争われる。続いて3月6~15日にパラリンピックが開催される。

 今大会の最大の特徴は複数都市にまたがる分散開催だ。近年は気候変動の影響で冬季競技が安定的に実施できる場所が限られるほか、一都市での開催は財政負担が大きい。大会組織委員会は開催地の「持続可能性」をテーマに掲げる。四つの会場群にある既存施設を有効に使い、新設は最小限にとどめた。

 一方で懸念もある。イタリア北部での広域開催で、交通網が充実しているとは言えない地域もあり、各会場群の移動などに不安が残る。課題を解決し、今後の冬季五輪のモデルとなるか、運営側の手腕が問われる。

 日本選手団の勢いは、過去の大会で一番と言っていい。特に好調なのがスノーボードだ。男子ハーフパイプで4大会連続出場の平野歩夢選手は北京五輪で金メダルを獲得した。長年トップに君臨する平野選手に刺激を受けるように新たな選手が台頭し、今季のワールドカップ(W杯)開幕戦では日本勢が表彰台を独占した。ただ平野選手は今月17日のW杯で負傷し骨折が判明、本番への影響が心配だ。

 フィギュア女子は、坂本花織選手(神戸市灘区出身)の快挙への期待が膨らむ。前回大会は個人で銅、団体で銀メダルに輝いた。坂本選手は今季限りでの現役引退を表明している。世界選手権3連覇の実績は申し分なく、悲願である五輪の金メダルで有終の美を飾ってほしい。

 ノルディックスキー・ジャンプの丸山希選手らメダルの期待がかかる日本勢は数多い。ただメダル以上に大切なのは、最高峰の舞台を選手が楽しみ、持てる力を出し切ることだ。冬の熱き闘いからスポーツの素晴らしさ、感動と喜びを味わいたい。