優勝を決めて喜びを分かち合う柏原スターズの選手たち=いずれも丹波篠山市日置、城東グラウンド
優勝を決めて喜びを分かち合う柏原スターズの選手たち=いずれも丹波篠山市日置、城東グラウンド

▼柏原スターズ

 

小技と足絡め 好機演出

主将、副主将が継投 栄冠つかむ

 ○…小技と足を絡めて積極的に攻めた柏原スターズが栄冠をつかんだ。

 初回、2番中島旭陽選手(6年)が「自陣に流れを」と左前打で出塁し、連続盗塁で好機を仕掛けた。続く高橋蒼空(そら)主将(同)は「とにかくランナーを生還させたい」と力強くスイング。思いのこもった打球は失策を誘い、先制点につながった。

 バントや盗塁で守備を揺さぶり、間隙(かんげき)を突いて得点を重ねた。五回には高橋主将がランニング本塁打を決め、計4得点。投げては高橋主将、畑陽真(はるま)副主将(同)の継投で五回まで無失点に抑えた。

 ただ「最終回に2点返された気の抜けは猛省したい」と畑副主将。「本大会は一瞬の緩みが敗北につながる。体力も気力ももっと高めないと」。高橋主将は「これまでの全ての大会経験を注いで優勝を目指す」と表情を引き締めて誓った。(秋山亮太)

▼西紀・今田合同チーム

「全員野球」2点もぎ取る

 ○…合同チームとして2回目の摂丹ブロック大会に挑んだ西紀少年野球団と今田少年野球クラブ。堅守に阻まれ勝利には届かなかったが、「全員野球」で打線をつなぎ2点をもぎ取ってみせた。

 三回まで無安打が続いたが、四回、「1点は返してやりたい」と先頭の堀井太喜選手(6年)が中前打で沈黙を破った。四球に続き、四番岡澤心希(あいき)選手(同)も左前打で後押し。「チームのみんなを思うと自然と力みがとれて集中できた」

 無死満塁の絶好のチャンスに当たったのは清水仁選手(同)。「見逃し(三振)だけは絶対にしない」と2ストライクまで追い詰められながらも、最後は苦手なアウトコースに食らいつき2点を返してみせた。

 「負けたのは悔しい。でもつなぐことを大切に戦い切った」と清水選手。球場を後にするナインの表情は澄んでいた。(秋山亮太)

▼春日WEST

最終回反撃も一歩及ばず

 ○…創部11年目にして初の本戦出場を目指した春日WESTは、一回裏に3失点した後、必死に挽回を図ったものの最後は1点差に泣いた。

 先発した婦木希笑(のえ)投手(6年)が初回「ランナーを出して焦ってしまった」と制球を乱して失点を重ねた。継投した河津愛貴(まなき)投手(同)は二回以降を1失点に抑えただけでなく、四回にはチーム初の得点となるライト越え本塁打も放ち「点を入れることができ、少し気が楽になった」。二回から一塁を守った婦木投手も出塁と盗塁を重ねてチームを勢いづけ「悔いはあるものの自分なりにプレーできた」と振り返る。

 最終六回、芦田夢翔(ゆめと)選手(同)が適時打を放って1点差まで追いついたが、決勝進出はかなわなかった。河津選手は「本戦出場を目標に練習してきただけに、逃したのは悔しい」とうつむいた。(井原尚基)