尼崎JR脱線事故
兵庫県の尼崎JR脱線事故から25日で17年になるのを前に10日、関係者らが事故現場の周辺を歩く「メモリアルウオーク」があった。当時を振り返って歩き、慰霊碑に花を手向けるなどした。
同県川西市を拠点とする「空色の会 JR福知山線事故・負傷者と家族等の会」の主催。2年前からコロナ禍で関係者のみの参加としたが、今回は一般からも受け付け計約30人が集まった。
午後1時すぎ、JR塚口駅近くの公園を出発。事故のあった線路沿いをゆっくりと歩き、通り過ぎる電車を静かに眺める人もいた。
現場に整備された慰霊施設「祈りの杜」では、展示資料で事故を振り返り、慰霊碑に白いカーネーションを手向けた。「空色の会」の三井ハルコさん(66)は「風化の速度が加速していると実感している」とし「事故があった事実は消せない。(人ごとにせず)自分のことに引き寄せて考えてほしい」と訴えた。
ゴールはJR尼崎駅近くの公園。事故の負傷者の一人で、音楽でチャリティー活動を続ける公務員の茶谷友一さん(36)らがトロンボーンなどで名曲「切手のないおくりもの」などを披露すると、遊んでいた子どもたちも足を止めて聴き入った。茶谷さんは「事故のことを思い出してもらえるように吹き続けたい」と話した。(村上貴浩)
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