舞台生活60周年記念公演「永遠物語」で松五郎を演じる筆者。宝塚歌劇団退団後も大切に演じ続けている(2022年10月)
舞台生活60周年記念公演「永遠物語」で松五郎を演じる筆者。宝塚歌劇団退団後も大切に演じ続けている(2022年10月)

 「僕、ずっと温めてる題材があるねん」「何?」「無法松やけど、宝塚では無理やろうな」「面白そうや、やろ」。演出家の草野旦(あきら)先生と雑談しているときに、先生がふともらされたことから「無法松の一生」のミュージカル版「永遠(とわ)物語」が生まれました。

 月組新トップのめどがつき、大劇場に隣接する宝塚バウホールが開場10周年を迎えることから、専科入りする私のために劇団はご褒美のワンマンショーをすることを考えてくださいました。その演出を担われる草野先生と打ち合わせを兼ねた雑談をしていた時のことです。