お米番付で北海道の農家の秋庭さん(右)が育てた「ゆきさやか」が受賞した(1月、東京都千代田区)

お米番付で北海道の農家の秋庭さん(右)が育てた「ゆきさやか」が受賞した(1月、東京都千代田区)

 コメの食味コンテストで、「コシヒカリ神話」が一段と揺らいでいる。最優秀賞や金賞の顔ぶれで、北海道生まれの「ゆきさやか」や高温に耐性のある「ゆうだい21」などの品種が躍進している。温暖化の影響もあり、高い評価を受けるコメの産地も北海道や内陸の盆地が多い岐阜県などが目立ってきた。コメ農家は主食の座を守るために試行錯誤している。

■開発も育ちも北海道

 人の五感で「甘い」を探し出す--。

 1月29日、機械的な審査をすべて排除し、実食にこだわる大会「お米番付」の表彰式が東京都内で開かれていた。最優秀賞を受賞したのは北海道剣淵町の農家、秋庭伸夫さんのゆきさやかだった。