
兵庫県の公立高校入試では、令和8年度入試からインターネット出願が全面導入されました。出願情報の登録や入学考査料の支払い手続き、合否確認をオンラインで行います。入学考査料はコンビニなどで支払うこともできます。初年度は推薦入試や特色選抜の合格発表の際、約3時間にわたり合否を確認しづらいトラブルがありました。その後の一般入試では、目立ったトラブルは報告されませんでした。今年は導入2年目ですが、保護者の皆さんにとっては、今年初めて手続きを行う方が大半だと思いますので、ご家庭でも事前に操作を確認しておくと安心です。「紙世代」の私自身、子どもの大学入試がインターネット出願だった際にはいろいろと思うところがありましたが、これも時代の流れと感じています。
今回は私の子どもの経験も踏まえつつ、事前に備えておくべきポイントについていくつかご説明します。
■インターネット出願の概要

公立高校入試へのオンライン導入は、中学校の先生の負担軽減や利便性向上を目的に全国的に進んでいます。兵庫県ではまず、専用システムにアカウントを登録することからスタートします。
出願時にはマイページにアクセスして必要情報を入力し、担任の先生や校長先生の承認を経て手続きが完了します。合否もマイページ上で確認可能です。
情報漏えいや不正アクセスを防ぐために「2段階認証」が採用されているので、ログイン時には毎回、ID・パスワードに加え、登録メールアドレスに届くワンタイムパスワードの入力が必要となります。
いつでもすぐにアクセスできるよう、ブラウザのブックマークに保存したり、スマホのホーム画面にショートカットを追加したりしておくと安心です。
■テストランに参加しよう

オンラインシステムは、入試直前に初めて登録するわけではありません。10月30日から11月20日にかけて、今年もテストランが実施されます。
保護者の皆さんが高校受験をした時代は、「家で願書を記入し、学校に提出して担任の先生が確認・出願する」という流れでしたので、残念ながら親の過去の経験はそのまま活かせません。
学校もフォローしてくれますが、最終的な出願はご家庭の責任で行うものとなります。提出期限を過ぎた出願は認められませんので、スムーズな手続きのために必ずテストランに参加してください。
■説明動画は親子で一緒に見よう

テストランでの登録を含め、実際の操作方法は文書やプリントだけでは分かりにくい場合があります。また、私立高校の併願時にもオンライン出願を行う方が多いと思いますが、システムが異なれば操作方法も変わります。
そのため、事前に説明動画を見てイメージを掴んでおくのがおすすめです。
すでに在籍中学校から案内チラシが配布されているかと思いますので、チラシ右下のQRコードを読み取ってアクセスしてみてください。
私自身、子どもの大学受験の際は、自分のタブレットで動画を流しながら、子どものスマホで入力作業を行いました。こうした登録作業も、お子さまと一緒に進めることで受験への気持ちを高めるきっかけになります。
■資料はできれば印刷してよく読もう
兵庫県はインターネット出願に伴う「Q&A集」も公開しています。私は子どもの願書出願の際、こうした資料を自宅で印刷して確認していました。
自宅にプリンターがない場合でも、最近はコンビニで簡単に印刷できます。もし印刷しない場合でも、スマホの小さな画面では見落としがちですので、タブレットなどできるだけ大きな画面に表示して確認することをお勧めします。
■受験期を迎えるにあたって

これらの情報が開示されてくると、「いよいよだな」と実感が増してくるものです。
中間テストの結果が返却され、順位や判定が気になるところですが、今の時期にそれ以上に重要なことがあります。それは、「今学習している内容は入試に向けて重要であるにもかかわらず、まとめて復習する機会が限られている」ということです。
そのため、間違えた問題をきちんと理解し、覚えきることがこれまで以上に重要になります。最後の1~2か月で実力を伸ばすためにも、テストで間違えた問題は必ず自分の力で解き直してください。
また、保護者の皆様にぜひご注意いただきたいのは、この時期に親が成績に一喜一憂すると、子どもはそれ以上に不安を感じてしまうということです。
声をかける際は、結果そのものよりも「結果を出すために頑張った過程」を褒め、悪かった場合は「どこを改善すればよいか」を一緒に考えてあげてください。そうすることで子どもの心も安定し、自ずと結果もついてくるはずです。
実り多き秋となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
<執筆者>株式会社創造学園常務取締役・手嶋孝紀
兵庫県を中心に100教室以上を展開する株式会社創造学園の総合進学塾エディック・創造学園にて教室責任者、学区責任者、研修、教務など、あらゆる部署を歴任し、教育現場から経営まで幅広い経験を積む。現在は常務取締役として教務のみならず会社全体を統括しながらも、「教務のトップである限り現場を離れない」という信念を貫いている。どれほど多忙でも教壇に立ち、生徒と共に学ぶ姿勢を崩さない。その現場での気づきが、新しい教材や指導法の開発へとつながり、創造学園全体の教育力向上を牽引している。
























