「陶器屋の外で売られていたこのカエルを眺めてたら、ご主人が『かわいいでしょ、それ』と話しかけてくださったので、『これは口に何を入れるんですか?』と聞いたら、『入れ…?え?口に?入れる??入れない、なにも。』」
そんなエピソードを投稿したのは、番組制作会社で働く「ちまき」さん(@agumilk)。有田焼のミニチュアシリーズ「有田焼ミクロス」の小さなカエルとの出会いが、SNSで大きな反響を呼んでいます。
■「ろうそくでも?線香でも?」と聞いたら…まっすぐ返ってきた「入れない」
ちまきさんが一人旅で訪れた陶器店の店頭には、信楽焼のたぬきや小さなカエルたちが並んでいました。「うわぁ、かわいい!」と足を止めたところ、お店のご主人が声をかけてくれたそうです。
「ご主人もかわいいと思ったものを集めて、店頭に並べているんだと感じてうれしかったんです。ただ、口が大きく開いたカエルを見て“何か入れるものだろう”と思い、『これは口に何を入れるんですか?』と尋ねたら…」
返ってきたのは意外な答え。
「『え?口に?入れないよ、入れない、何も。』とまっすぐ返してくれて…ハートを射抜かれました。」
■“かわいいだけの存在”に共感の声多数
この投稿には、「私も同じこと聞きました」「かわいいだけの存在、素敵ですよね」「うちにもいます!」と共感の声が殺到。特に「爪楊枝立てでは?」という意見に対し、ちまきさんは「入れたら“うぷっ”ってなりそうなくらい小さい」と笑います。
また、この反響を受け、有田焼ミクロスを扱う三光堂がXアカウントを開設し、カエルの再販も実現したのだとか。
「知らない誰かが大切にしてきたものが、また新しく誰かの手に渡っていく。かわいいって本当にパワーがあると思いました」
■「理由なんていらない」“ただ好き”を共有できる喜び
「普段、『それ何で持ってるの?』と聞かれると『かわいいから』と答えても終わってしまうことが多かったんです。でも、今回みたいに“かわいい”を共感してくれる人がたくさんいることがすごくうれしくて」
ちまきさんは今後も「かわいいと思ったものを見つけたら、また発信していきたい」と話します。
ただそこにいるだけで人を笑顔にする、小さなカエル。「存在理由を求めないでいいんだと気づかされた」「見ているだけで心が和む」といったコメントがSNSで相次いでいます。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)