現在の住宅ローンの金利タイプは? ※画像はイメージです(polkadot/stock.adobe.com)
現在の住宅ローンの金利タイプは? ※画像はイメージです(polkadot/stock.adobe.com)

家計診断・相談サービス『オカネコ』を運営する株式会社400F(東京都中央区)は、このほど「オカネコ 住宅ローンに関する調査」の結果を発表しました。同調査によると、現在の住宅ローンの金利タイプは、6割強が「変動金利」と回答したことがわかりました。では、住宅ローンを借り入れた時と比べて、現在の返済負担はどのように変化したのでしょうか。

調査は、住宅ローンを借り入れている全国の50代以上の同サービスユーザー男女83人を対象として、2025年8月にインターネットで実施されました。

はじめに、「現在の住宅ローンの金利タイプ」を聞いたところ、「変動金利」が65.1%、「固定金利(全期間固定)」が25.3%、「固定金利(固定期間選択型)」が6.0%となりました。

「変動金利を選択した理由」としては、「固定金利より金利が低かった」(81.5%)、「固定金利(全期間固定、固定期間選択型)を選択した理由」としては、「毎月の返済額が変わらず、計画が立てやすいから」(51.8%)がそれぞれ最も多くなっています。

そこで、「住宅ローンを借り入れた時と比べて、現在の返済負担はどう変化しましたか」と尋ねたところ、43.3%の人が「負担が増えた」と回答。

その理由としては、「金利が上昇したため」(63.9%)や「物価上昇により、生活費が増えたため」(55.6%)といった意見が挙げられました。

また、「住宅ローンの返済が終了する予定の年齢」については、「60~64歳」(21.7%)、「65~69歳」(20.5%)、「70~74歳」(20.5%)の順に多く、60歳以降も返済が続く人が約9割を占める結果となり、多くの人が定年後も住宅ローンを返済し続けることが示されました。

続けて、「住宅ローンの見直し(借り換えの検討)」について聞いたところ、47.0%が「見直し(借り換えの検討)をした」と回答。その理由としては、「現在よりも低い金利で借りられる可能性があるから」(71.8%)が最多となりました。

一方で、「見直しをしたことがない」(53.0%)と回答した人の理由は、「手続きが面倒そうだから」(51.1%)が最も多く、心理的なハードルが住宅ローン見直しの障壁になっている実態も明らかになっています。

また、老後資金の要となる退職金の使い道について、「住宅ローンの繰り上げ返済に充てたいと思う」と答えた人は24.1%にとどまった一方で、「繰り上げ返済に充てたいと思わない」は47.0%、「退職金が出ない予定」は12.0%、「わからない」が16.9%となり、50代以上の世代の多くが住宅ローンの完済よりも、老後の生活資金を確保することを優先している傾向が見て取れました。

これらの調査結果を受けて同社は、「今後、金利上昇の動向によっては、変動金利を利用している層の返済負担がさらに増加する可能性がある。金融機関やファイナンシャルプランナーによる専門的なアドバイスを受け、返済計画の見直しや借り換えを検討することが、老後の生活を守る上でますます重要になる」と考察しています。

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【出典】
▽家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ