ここ数年間で、活動歴10年を超えるセクシー女優さんたちの引退が目立ち始めています。業界は定期的に人材が入れ替わるため、誰かが去っていくのは日常茶飯事ですが、ベテランの卒業は“推し”でなくとも少し寂しい気持ちになるでしょう。
私の知る限り、芸歴15年以上&最年長の女優さんは50代です。ひと昔前は数年で引退する人が多かったので、ベテランが増えるのは良いことだと思います。しかし、この先の未来を知る人間は未だ存在しません。
つまり現在の女優さんたちが、「これからのセクシー業界を作っていく」のです。全体的に寿命は延びていますが、先々は50代、60代の現役が増えるのでしょうか。また「生涯現役」は実現可能かなどを、筆者なりに考察していきます。
■「熟女女優」は増えるのか!?セクシー業界の未来予想図
バリバリ活動中かつ、芸歴10~15年を超える女優さんたちの年齢は、大抵30代以降です。例えハタチでデビューしても10年過ぎたら“お姉さん”のカテゴリに分類されるため、さらに芸歴が長くなれば、いずれは“熟女”のゾーンへ突入します。
今は芸歴数十年の人も多く「今後は熟女セクシー女優が増えるだろう」と皆さんは予想するでしょう。けれども私はそう思いません。なぜなら、だいたいの演者は良きタイミングで業界を去っていくからです。
“良きタイミング”とは個人によって異なりますが、例えば芸歴20年目の節目に……とか、実年齢が○○歳になった時、撮影をこなすのが大変になってきたなどなど。「この女優さんは一生業界に居ると思ってた」と囁かれるタイプでさえ引退するので、最後まで現役として業界に留まるケースは極めてレアですね。
もちろん今の女優さんで、50~60歳になっても続ける人は現れるはず。しかし、年齢が進めば体力の低下や自身の環境に変化が訪れるもの。女優生命が全体的に延びたことが熟女女優の増加に繋がるのかと聞かれると、微妙なところでしょう。
もともと出入りが激しい世界なので、参入者が増えるぶん離脱者ができるのです。よって熟女女優が増え、多くの人が生涯現役を続ける可能性は低いと私は考察します。
■生涯現役を狙う女優「現役を続けることに意味がある」
中には生涯現役を考えており、「一生この世界に居たい」と豪語するセクシー女優もいます。某ベテラン女優のAさんに話を聞いたところ、彼女には“現役”に対する強いこだわりがありました(以下『』内、Aさん談)。
『もう活動歴10年をとっくに過ぎていますが、一度も引退したいと思ったことがないの。有難いことにずっと仕事はもらえてるし、現役を続けているからこそ可能性が広がる。“元女優”になっちゃうと掴めるはずのチャンスも逃しちゃうから、ずっと現役でいたいです』
確かに現役女優と元・女優では、表に出た時の仕事で大きな差が出ます。肩書とは人気商売をする上でとても重要で、やめた人よりも続けている人の方が評価は大きいですからね。特にセクシー女優の場合は引退後のキャリア形成が難しいケースも多いため、業界に留まって様々なオファーを待つことにメリットを見出す人もいるくらいです。
『20代の時に比べて寝ないと疲れやすくなったくらいで、今のところ体調不良もないですね。作品を作り出す達成感、人前に出る楽しさだけでここまできちゃいましたよ。ずっと楽しいから、私にとってセクシー女優は天職。限界まで現役を貫く予定です』
Aさんは「仕事そのものが好き」だそうで、現時点では長時間労働がキツいなどの負担はまだ感じていないとか。体力には自信があり、一度も活動を休止せず突っ走る姿勢には尊敬の念さえ抱いてしまいました。
セクシー業界の未来は、誰にもわかりません。昨今はAV新法も関係して締め付けが厳しくなったこと、ルールの改定により新たな課題が出てくるなど、安定が難しいのは事実です。それでもこの世界の盛り上がりが続くのは、表舞台の人間がいるから。メーカーやプロダクションの努力はもちろんですが、結局演者がいないと何も始まらないのです。
生涯現役を貫くセクシー女優さんが先の道を作ると思うと、ワクワクしますよね。今後の業界がどう変化するのか、要注目です。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

























