「長野県立科町の国道254号。この道をひたすら行けば池袋にもいけるぜ。東京ドームや東京大学にだってたどり着ける」
そんな一言とともに投稿された1枚の写真が、Xで話題を集めました。
写っているのは、長野の静かな山あいにある一見なんの変哲もない道路。しかし、この道は東京都心までつながる国道254号線。地方と大都市を地続きで結ぶ道の“ギャップ”が、多くの共感を呼びました。
投稿主は、廃線・廃道など“交通の遺構”を発信するXユーザーのあづさ2号(@adusa2gou) さん。今回の投稿に込めた思いや、国道254号への愛着についてお話を聞きました。
ーーこの投稿をしたきっかけや思いを。
あづさ2号: ポストの画像は2016年頃に長野へツーリングへ行った時の画像です。国道254号を高崎からたどって立科町(長野県北佐久郡)まで行った時に撮った画像となります。首都圏では膨大な交通量で渋滞も頻繁に起こる幹線道路なのに、ここでは狭い車線の静かな田舎道にしか見えないギャップに趣を感じました。
ーー国道254号線の魅力を。
あづさ2号: 首都圏では幹線道路として知られた道ですが、松本まで続いている事を知ってる人は多くない印象です。概ね埼玉県内が終点と言うイメージでしょう。
一方で長野側でも東京まで続いてると知らない人が多く、同じ道でも持たれてるイメージが分断されてるのが興味深いです。実際、この道で松本まで行くメリットは少なく、通常は高速、一般道でも国道20号の塩尻廻りで行った方が速いです。しかし一部ではあえて全線走破してみたい、実際にしてみたという人もいて、途中で性格が変わる道の面白さを感じてるのかもしれません。
ーー廃道に関する情報発信をしています。
あづさ2号: 自分は廃線や廃道など交通路の「廃墟」に深く愛着を持っています。かつて多くの人々や車、列車が通った所が次代の変遷により放棄され朽ちていく姿に心を惹かれています。ただ廃トンネルなどは良からぬ噂がたち、心霊スポットとして扱われる事も多いです。自分としてはSNSや動画チャンネルを通して、廃道・廃線と言う近代の遺跡の魅力を伝えられたらと思って発信しています。
ーー多くの反応が寄せられました。
あづさ2号: 「この道が長野へ・東京へ行っていたのか!」と言うコメントが多かったです。また都内では4車線の交通量の多い幹線道路なのに、「長野ではこんな田舎道みたいなところもあるのか」と言う声も多かったです。あと都内に住んでいるがポストの画像近くが地元だったという人がいて、「故郷に続いてる道なんだよな…」と言う声もありましたね。
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「まさか親しんだ道が池袋に通じるなんて…」「そこらへんの林道でも東京日本橋につながってると思うとロマンを感じます」「全ての道は江戸に通ずってこのことか」など多くのコメントが寄せられた今回の投稿。
なおあづさ2号さんは、 YouTubeチャンネル「八島廃路 ~廃線・廃道を尋ね行く記録~」にて様々な廃道・廃線の魅力を伝えています。気になる方はぜひご覧ください。
(まいどなニュース特約・青島 ほなみ)

























