友だちと会うと、つい昔話ばかりしてしまう…
友だちと会うと、つい昔話ばかりしてしまう…

年末年始や連休になると、久しぶりに集まる旧友たち。学生時代を共に過ごした気心の知れた仲間とおしゃべりできるのは、この上ない楽しみのひとつですよね。

ですが近ごろでは、「毎回、話す内容が同じになってしまう…」と、ちょっとしたマンネリを感じている人も少なくないようです。

都内在住の会社員・N美さん(40代)もそのひとり。

「高校の同級生と定期的に集まってるんですが、話題の大半を占めるのが『思い出話』です。文化祭とか、部活の合宿の話とか、同じネタで一生笑ってるんです。それで次に出てくるのが、健康診断の結果とか、体の不調のこととか…なんかもう、毎回『昔話』か『健康の話』の二択になっちゃってたんですよ(笑)」

もちろんそれは、とても楽しくて大切な時間。けれど、せっかく集まるなら「新しい話」もしたい!と思ったN美さんは、コピー用紙とペンで「お題サイコロ」を自作して、友人の集まりに持っていったといいます。

■「笑った話」「情けない話」…“お題しばり”がむしろ面白い!

作り方は簡単。紙に適当に線を引いて、6つのマスを作るだけ。

中に書いたお題は、「この1年で一番笑った話」「恥ずかしかった話」「誰にも言ってない失敗」「最近のマイブーム」など、ちょっとユルくてポジティブなものにしたそうです。

「最初は『え~なにそれ!「ライオンのごきげんよう」みたい~』って笑われましたけど、意外と盛り上がったんですよ。たとえば『情けない話』を引いた子が、朝バタバタしすぎて着替えるのを忘れてパジャマ姿のまま保育園に子どもを送って行ってしまった…とか。友人の新たな一面も知れたりして、めちゃくちゃ楽しかったです」

テーマを決めることで、いつもは話さないような一面や、最近の「やらかし」も自然と話題に上り、いつの間にかみんなゲラゲラ笑っていたそうです。

■他にもあるある!「旧友といつもやってしまうこと」

あなたにも、旧友と集まると「なぜか毎回こうなる…!」という出来事、ありませんか?そんな“再会あるある”を集めてみました。

■なぜか毎回始まる「地元のあの人は今?」大会(30代・男性・会社員)
 「誰かひとりが『そういえば〇〇って今何してるんだっけ?』って言い出すと、そこから芋づる式に『〇〇と付き合ってた××は?え、離婚したの?』みたいな情報交換会が始まってしまいます。もはや定番コーナーです(笑)」

■スマホの写真を見せ合っては「加工しすぎ!」とツッコミ合い(40代・女性・パート)
 「近況報告は、どこかのタイミングで『スマホの写真見せあい合戦』になります。ペット、子どもの運動会、最近の推しの写真など…。自撮りも見せたりするんですが、加工が盛れすぎてて『誰!?この奇跡の一枚!』って笑われるのも、あるあるです」

■ 会話は熱くなるのに、集合写真は“タイミング逃す”(30代・女性・デザイナー)
 「何時間もしゃべってたのに、解散してから『あ、写真撮るの忘れた!』ってなるの、毎回です…。で、グループLINEで『次こそは撮ろうね!』って言い合ってます(笑)」

多くの人が「旧友とのいつもの流れ」を楽しんでいるのが伺えますね。でもそこに、ちょっとした遊び心が加わると、さらに盛り上がる予感。N美さんのような「ひと工夫」、次の再会で試してみたくなりますね。

■大人になった今だからこそ「他愛ない話」が楽しい

N美さんは、「次はアプリで『お題ガチャ』でも用意しとこうかなと思います」と笑ってお話を締めくくられました。

「みんなが大爆笑するような話を持ってこなきゃ!」と気負う必要はありませんが、「お題」という仕掛けを通して、自然と楽しい方向に会話が広がるのは、大人になった今だからこその発見かもしれません。

人生経験を重ねるほどに、話す内容も移り変わります。けれど、その中にひとさじの遊び心を持ち込むことで、再会の時間はもっと豊かに、もっと楽しくなるでしょう。

昔話も、今の話も、笑える話も、ちょっと情けない話も──ぜんぶひっくるめて“友達との集まり”の醍醐味なのかもしれませんね。