「固めた刺繍糸だけで白菜を作っちゃいました」
こんなひと言とともに投稿されたのは、指先でつまめる極小サイズの「白菜」の手芸作品。「X」で注目を集めました。やわらかそうな葉のちぢれ具合やみずみずしい黄緑の色合いなど白菜の持つ特徴がとてもよくとらえられています。
自作品をポストした「テテシゴト」(@tete_shigoto)さんは独自技法で固めた刺繍糸だけで植物を制作する刺繍糸作家さんです。「白菜」の小ささと「固めた刺繍糸だけで作っちゃいました」という意外性に多くの人が魅了されました。
「透け感、色、とても糸には見えないです。。 鍋に入れたら美味しそう」
「拡大しても白菜にしか見えません」
「おおっ、なんて柔らくて甘そうな白菜 これが刺繍糸で出来てるなんて驚きです!」
「おおーっ!めっちゃ見ていただけてる!!
22000いいね♡ありがとうございます!
「刺繍糸がどうやったら白菜に?」というお声が多かったので。
右の白い板状のものが、刺繍糸を並べて固めたものです。
これをやわらかくして周りをヒラヒラさせて、
色付けしたらあらびっくり!白菜になります」
話題になった投稿の引用ポストにてテテシゴトさんは作品を解説。「刺繍糸を並べて固めた」という「白い板状のもの」と「白菜の完成品」をならべた写真を投稿しています。
さらにくわしい制作過程をテテシゴトさんに教えてもらいました。
■一番こだわったのは?
--刺繍糸がこんなに可愛いミニチュアの白菜になるとは!どうやって「刺繍糸を並べて固め」たり、「これをやわらかくして周りをヒラヒラさせ」ているのでしょうか?
「どうやって糸をかためているのか」ということについては、刺繍糸を一本ずつ綺麗に横一列に並べて、ズレないように固定し、コーティング剤を塗り込んで固めています。コーティング剤は多すぎても少なすぎてもうまくいかないので、その加減がとても難しいです。
--とても繊細な作業なのですね。
「どうやってやわらかくして周りをヒラヒラさせているのか」については固めた刺繍糸を「丸やっとこ」という道具で何度も位置を変えながら挟むと、徐々に板状の刺繍糸がやわらかくなっていきます。そうしたら、大まかな白菜の形にカットして、ヒラヒラさせたい部分を、丸やっとこの先端部でいろんな角度から挟み続けます。それを延々と繰り返すと、次第に周りがヒラヒラしてきます。
--他にこだわった点はありますか?
白菜を作るにあたっての一番のこだわりは、なんと言っても葉のヒラヒラ部分です。丸やっとこで挟む際、力を入れ過ぎると固めた糸が裂けたり破れたりしますし、かと言って力が弱過ぎると今度はクセが付かないのでヒラヒラしません。
この技法は、その時使用している素材(固めた刺繍糸)の固さやサイズによって力の入れ方を少しずつ変えなければならず、とても難易度が高いので、白菜の葉を完全に再現するためかなり時間をかけて丁寧に念入りにヒラヒラさせました。
--確かにとてもリアルな葉の形状でした。
白菜のヒラヒラが完成したら、そこに着色することでいかに白菜らしく見えるかというのが重要なので、色の付け方やグラデーションにもこだわりました。
■反響に感謝
--賛辞の声が多数届いています。
あまりの反響の大きさにとても驚いてます。仕事である制作活動の息抜きとして遊び心で作った白菜が、こんなにも多くの方に見てもらえるなんて、本当にありがたいです。
ほとんどのコメントが「本物にしか見えない!」「白菜の中心のあの部分でしょ!?」というものだったので、常にリアルに作りたいという信条を掲げている私にとっては、そのお言葉全てが制作活動の力になります。本当にありがとうございます。
■来年も続く「野菜シリーズ」
制作活動について「普段はミニチュア刺繍糸作家として販売用にミニチュアの花を作り、また、ミニチュアフラワーの講師としても活動しています」というテテシゴトさん。
2026年の抱負について「5月27日から東京で3回目の個展が行われますので、個展用の作品をこの冬の間にしっかりと制作していきたいです。また、1月と2月には『刺繍糸だけで作るバラ』を課題としたオンラインレッスンもしますので、そちらもお申し込みいただけたら嬉しいです!」と話してくれました。
「白菜があまりにも反響があったので、26年は花だけでなく野菜シリーズもいろいろ作ってみたいなと考えてます」と意欲を語っています。
(まいどなニュース特約・山本 明)























