古くから皮革産業が盛んな姫路市御国野町西御着。製革の歩みを伝える同市立西御着総合センターの「皮革資料室」には、江戸時代から現代までの貴重な皮革製品約150点が展示されている。草履や蹴鞠(けまり)、ランドセル、財布のほか、昔ながらの製革道具…。昨年で開設20年を迎えた資料室は「皮革のまち」の歴史を体感でき、人権をテーマにした学びの場となっている。(西尾和高)
■総合センター内の「資料室」 国内有数の産地PR
同市の皮革産業は千年以上の歴史を誇り、花田町高木で発祥したという。江戸時代には姫路藩を支える産業として発展し、明治時代に今の同市御国野、四郷の両町にも広がった。現在、市内には82社の製革業者が集積。同市の成牛革の生産量は近隣のたつの市と合わせて全国の7割を占める。
そんな国内有数の産地の技や歴史を知ってもらおうと、同センターは2005年、厚生労働省の隣保館モデル事業として、館内の一室に皮革資料室を開設した。ショーケースや展示スペースには、姫路市内の皮革研究家や地域住民らからの寄贈品が並び、無料で公開している。
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あめ色の自転車サドルが懐かしさを呼び起こす。植物由来のタンニン(渋)でなめした革を使っており、いかにも使い古した味わいが醸し出す。対称的に色鮮やかな草履が存在感を放つ。白の皮革に、赤の色漆で幾何学模様のような図柄があしらわれ、目に映える。塩と菜種油でなめすと、白く柔らかい革に仕上がり、独特の気品をたたえる。江戸時代に、奉行所の役人が書類などを保管するために使ったという文庫箱なども当時のまま残される。























