1995年に誕生したディズニー&ピクサー最大の人気シリーズ「トイ・ストーリー」の最新作「トイ・ストーリー5」が7月3日(金)、いよいよ全国公開される。日本語吹替版で1作目から主人公ウッディの声を務める唐沢寿明さんに、長く続けてきた役への思いや、新作の見どころを聞いた。
■ウッディの声、周りからはよく言われるけど…
「まさかシリーズ化されて、しかもこんなに続くとは思ってなかったよね。最初はシンプルに『トイ・ストーリー』という1本の作品に参加するつもりでしかなかったから」
「30年も続くなんて、もちろん驚きもあるけど、むしろ『それだけヒットしたんだな』と感心しちゃう。(ウッディを演じていることについて)周りからはよく言われるけど、自分としては実はそこまで関係が深いような感覚がないんです。言ってみれば、声を入れているだけだから」
日本ではウッディといえば唐沢さん、バズといえば所ジョージさんの声でお馴染みだが、唐沢さん本人は、意外とあっさりした距離感を保ち続けているようだ。「唐沢さんにとってウッディはどんな存在?」という質問には、「おもちゃ!」と真顔で即答。こちらが思わず絶句していると、こう言葉を継いだ。
「俳優として30年間も同じ役をやるなんて機会はまずないし、しかも俳優とは違う声優の仕事なので、やっぱり特別な存在ではあります。自分の昔の作品について、例えば『白い巨塔』(2003~2004年フジテレビ系、唐沢さんは主人公の天才外科医・財前五郎を演じてその熱演が話題に)のことなんていまだに人から言われますけど、もう20年以上も前ですからね…。正直に言うと、自分としてはあまり覚えていなかったりもするんですよ。そういう意味では『トイ・ストーリー』は30年経っても現在進行形だから本当にすごいよね」
■「僕、声に特徴がないんです」
この30年で、ウッディ役への取り組み方は何か変わったのだろうか。
「一切変わっていませんよ。ただ、最初は『声優さんがやった方が上手いんだろうなあ』という葛藤もあったけど、今は『俳優が声をやってもいいんだ』とポジティブに思えるようになりました。『特徴的な声』という武器がある声優さんと違って、俳優の僕にできるのは、キャラクターの動きに気持ちを乗っけていくことだけ。だからアフレコはいつも、自分の肉体で演じる時と同じ熱量でやってますよ。声優さんの方が絶対に上手いだろうとは今も思うけど、この声とウッディというキャラクターに違和感がなかったらそれでいい」
「僕、声に特徴がないんです。逆に言うと、声に特徴がありすぎると、俳優としてはちょっとやりにくいかもしれない。この声だからこそ、今までいろんな役を演じてこられたと思うし、ウッディというキャラクターにも合っているんじゃないかな。その点、所さんはバズでしかないよね(笑)」
■ウッディは一番の代表作…かもしれない
ちなみに、ウッディをやっていて良かったことはあるのでしょうか。
「若い世代で、僕が出ていたドラマを知らない子もいますけど、ウッディの知名度は間違いないですからね。そういう意味では、僕のキャリアでは最終兵器と言えるかもしれません。『俺はウッディの声をやってるんだぞ』と胸を張れる、もしかしたら一番の代表作かもしれない」
5作目ではリリーパッドというタブレット端末が登場。子供たちはゲームやグループチャットに夢中になり、アナログなおもちゃたちの立場が脅かされていく。
「スマホやタブレットの広がりはもう止められないでしょう。本当は子供のうちはアナログのおもちゃで想像力を働かせながら遊んだり、体を動かしたりするのがいいんだろうけど、『何やってるんだ』と思う僕らの方が時代遅れなわけで。子供だけを責めても仕方ないと思う」
「でも、映画を見てもらったらわかるけど、デジタル機器を一方的に悪者にしていないでしょ。ディズニー&ピクサーはそこが上手いんだよね。子供が見ることを前提に、その将来まで見据えて『教育』の要素をちゃんと盛り込んでいるところがやっぱりすごい。今の子供たちはもちろん、長年この『トイ・ストーリー』の世界を愛してくれている人たちにも、必ず満足してもらえる作品になっていると思います」
「トイ・ストーリー5」は7月3日(金)、全国公開。
(まいどなニュース・黒川 裕生)























