シニア女性の間で「働くこと」への意識が大きく変化 ※画像はイメージです(maru54/stock.adobe.com)
シニア女性の間で「働くこと」への意識が大きく変化 ※画像はイメージです(maru54/stock.adobe.com)

昨今、シニア女性の間で「働くこと」への意識が大きく変化しているといいます。株式会社ハルメクホールディングス(東京都新宿区)が運営する『ハルメク 生きかた上手研究所』が実施した「仕事に関する意識・実態調査2026」によると、50代以上の女性の約2人に1人が「働いている」ことがわかりました。では、働き方が変わったきっかけはどのようなことだったのでしょうか。

調査は、全国の50~79歳の女性451人を対象として、2026年3月にインターネットで実施されました。

調査の結果、50代~70代女性の「就業率」は50.1%と、2人に1人が働いていることが判明。特に70代では23.3%となり、2024年調査から7.4ポイントの増加となりました。

さらに、「今後いつまで働いていたいか」という質問に対しては、70代の82.9%(全体58.5%)が「70歳~死ぬまで」と回答しており、シニア世代の働く意欲が、過去よりも明らかに高まっていることがうかがえました。

続けて、新しい仕事に就きたい人に対して、「今後希望する職種」を聞いたところ、「事務職」(32.8%)、「教育職・講師・インストラクター」(27.9%)、「サービス職(飲食・レジャーなど)」(24.9%)が上位となりました。

なお、母数が少ないため参考値ではあるものの、70代では「教育職・講師・インストラクター」(31.0%)が全体に比べて3.1pt高く、「福祉・介護・保育職」(27.6%)では5.7pt高くなり、「これまでに培った自身の知識や経験を、社会や次の世代に還元したい」という思いが表れていることが見て取れました。

次に、現在就業している人に対して、「3年前と比べて、働き方は変わりましたか」と尋ねたところ、「変わった」とした割合は49.1%にのぼりました。

その変化のきっかけとしては、「自分の希望や挑戦によるもの」と「家族や健康など生活上の理由」(いずれも37.8%)が最も高くなりました。

特に50代では62.5%が「自分の希望や挑戦によるもの」と回答しており、会社側の都合や環境の強制ではなく、自発的にキャリアを動かしている人が多いのが特徴です。

そして何より、こうした働き方の変化を経験した人の91.9%が、その変化を「ポジティブ(前向き)」に受け止めているという点が、現代のシニア女性の力強さを物語っています。

自由回答においても、「今までは収入目的だったが、今後はやりたいことに挑戦してみたい」(51歳)、「自分自身が持っている知識(接遇、接客、言葉遣いなど)を何かに役立てたい」(59歳)、「自分をどこまで生かせるか挑戦できる事がしたい」(63歳)、「今まで育ててもらったスキルはすべて伝えていきたい。年齢を重ねても楽しく仕事をする事を伝えられたら良い」(64歳)といった声が寄せられ、シニア女性の就労目的は、「お金のため」から「社会や人との関わり・生きがい」へと変質していることが示されました。

   ◇  ◇

このような調査結果を踏まえて同研究所は、「シニアの働き方は今、『延長』ではなく『再設計』のフェーズに入っています。仕事は自己実現であると同時に、社会とつながり続けるための選択肢へと変わりました。好奇心から踏み出した一歩が経験と結びつき、気づけば周囲に求められる存在になっています」と述べています。

   ◇  ◇

【出典】
▽ハルメク 生きかた上手研究所調べ