七夕 ※画像はイメージです(京 岡田/stock.adobe.com)
七夕 ※画像はイメージです(京 岡田/stock.adobe.com)

七夕の短冊に込められた切実な願いがSNS上で大きな注目を集めている。「駅にあった七夕飾りが、なんか『リアル』だった」とその模様を紹介したのはMT(TC講座運営、C&F協会の人)さん(@Mocherin)。

子どもらしい字で書かれた「電車の本数が増えますように」という短冊。近年、全国の鉄道で電車の本数は減少傾向。地方や郊外では通学・通勤に支障をきたすことも少なくないようだが、こうやってリアルな声を聞くとあらてめて状況のシビアさを感じる。

MTさんに話を聞いた。

ーーこの短冊を見かけた駅はどこですか?

MT:短冊が飾られていたのは、京都府木津川市にあるJR加茂駅です。大阪・奈良方面へ向かう大和路線の終点にあたる駅で、伊賀上野・亀山方面へ向かう関西本線の列車も発着しています。

ーー短冊の願いごとをご覧になってどう思われましたか。

MT:加茂駅の周辺は緑が豊かで、とてもすてきな場所です。妻の実家との関係もあり、私も関西へ出張する際にはよく利用させていただいています。

今回、駅の近くで、私の主催しているコミュニケーションの講座の仲間を集め、勉強会の合宿を行いました。その際、加茂駅を集合場所にしたのですが、参加者の皆さんからは、「電車が1時間に2本ほどしかないので、乗り遅れたり、集合に遅れたりしたらどうしようと焦った」という話もありました。

その話を聞き、日常的にこの駅を利用されている方にとって、「もう少し電車の本数が増えてほしい」というのは、確かにとても切実な願いなのだろうと感じました。学生さんも利用されている駅なので、通学や通勤などで日常的に駅を利用される方にとっては、電車の本数が増えることに大きな意味があるのだと思います。

七夕の短冊というと、夢や希望にあふれた願いごとを想像しますが、そこに書かれていたのが、地域で暮らす方の生活に直結した、とても現実的なお願いだったことが印象に残りました。「リアルだな」と驚くと同時に、実際に駅を利用した経験から、思わず共感してしまうような願いごとでした。

ーーご投稿に対し大きな反響がありました。

MT:正直なところ、何気なく撮影して投稿した一枚に、これほど多くの方から反響をいただけるとは思っておらず、とても驚きました。私は普段から、さまざまな駅に飾られている七夕の短冊を見ることがあります。地域のお子さんたちが書いた短冊などを眺めながら、その土地で暮らす方々の雰囲気や、地域の日常を少し感じられるような気がして、つい足を止めてしまいます。

今回の短冊も、そのような気持ちで何気なく見ていたのですが、予想以上に生活感のある、とても現実的な内容だったため、思わず写真を撮りました。自分の地元の駅というわけではありませんが、日常の中で偶然見つけた小さな出来事に、これほど多くの方が反応してくださったことを、とてもうれしく感じています。

また、電車の本数に関する悩みはこの地域だけのものではなく、さまざまな地域に住む方々が共感できるものなのだと感じました。今回の投稿をきっかけに、加茂駅やその地域で暮らす方々の日常に、少しでも関心を持っていただけたのであればうれしく思います。

  ◇  ◇

SNSユーザーたちから数々の共感の声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんが利用する鉄道では満足な電車の本数があるだろうか?

なおMTさんは今回の反響に乗じ、加茂駅のすぐ近くにある「肉バルKisaki」というハンバーグ専門店をPRしたいという。「最近は関西での仕事が多いのですが、周囲の方から『Kisakiのハンバーグを食べるために、関西での仕事を増やしているのではないか』と言われるほど、こちらに来るたびに食べに通っています」ということなので、ご興味のある方はぜひ足を運んでいただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)