夜間の熱中症、不安を感じているのは高齢者より若者? ※画像はイメージです(whitetanwhite/stock.adobe.com)
夜間の熱中症、不安を感じているのは高齢者より若者? ※画像はイメージです(whitetanwhite/stock.adobe.com)

猛暑が続く今年の夏。気象庁の発表でも7月~8月は全国的に厳しい暑さが予想されており、日中だけでなく「夜間の熱中症対策」も重要な課題となっています。パナソニック株式会社(東京都港区)が実施した「今夏の睡眠」に関する実態調査によると、夜間の熱中症対策に対する意識やエアコンの使用状況について、世代間で意外なギャップがあることが明らかになりました。

調査は、エアコンを所有している20~60代の男女560人を対象として、2026年7月にインターネットで実施されました。

調査の結果、約2人に1人が「今年の夏、寝ている間に暑さで目が覚めることがある」(53%)と回答。さらに、暑さで目が覚めたあと、「再び寝つきにくい」とした人は87%にのぼりました。

続けて、「夜間の熱中症リスクに対する不安」について聞いたところ、2人に1人が「感じる」(50%)と回答。特に20代(63%)が最も高くなった一方、60代は35%にとどまり、夜間熱中症への不安は若年層ほど高く、年齢が上がるほど低い傾向が見られました。

また、夏の睡眠時に暑さを感じているにもかかわらず、「エアコン冷房の使用をガマンすることがある」とした人は40%。年代別では、20代が51%と最も高く、30代も48%となりました。

「エアコンを一晩中つけっぱなしにしない理由」としては、「冷え過ぎる」(55%)、「電気代がかかる」(48%)、「体に悪いと思う」(27%)が上位に挙げられました。

次に、夏の睡眠時に「同室者との体感温度の違いを感じることはありますか」と聞いたところ、約7割が「ある」(67%)と回答しました。そのうち36%が「温度設定などを巡ってもめたり困ったりした経験がある」と答えています。

その対応策としては、設定温度を「暑いと感じる人に合わせている」(45%)が「寒いと感じる人に合わせている」(18%)を大きく上回ったほか、「寝具(掛け布団・冷感寝具など)で調整している」(40%)、「温度設定を妥協して調整している」(37%)、「服装(寝間着)で調整している」(35%)など、寝具や服装で調整している人が多いようです。

■エアコンのプロ&睡眠改善インストラクターが教えるエアコン活用法

 ここでは、夏の睡眠環境の質を上げるエアコン活用法とエアコン以外の対策について、パナソニック エアーマイスター兼睡眠改善インストラクターの福田風子さんは以下のように解説しています。

※睡眠環境は個人差があり、エアコンの設置環境や使用状況によっても異なります。

■「寝室に入ってからスイッチON」は間違い!?正しい夏の睡眠時のエアコン活用術4選

▽エアコンは風を天井に向けて「30分前」にON

一般的には、室温26~28℃が心地よく眠れる環境だといわれています。快適な寝室環境を保つには、冷房モードで設定温度を26~28℃にするか、除湿モードに。温度と同様に重要なのはエアコンを運転させるタイミングです。

寝室に入る30分前にエアコンをONにし、上に向けて風をあてておくことで、効率よく良い睡眠環境をつくることができます。

▽寝室のエアコンフィルター掃除は忘れずに

特に寝具や衣類から出る繊維などが空気中に舞いやすい寝室は、エアコンのフィルターにホコリが溜まりやすい場所でもあります。

フィルターにホコリが詰まると、エアコンの風量が低下して冷暖房効率が悪くなるだけでなく、電気代の無駄や本体の故障リスクにもつながります。

快適な睡眠環境を保つためには、2週間に1度を目安にフィルターの掃除を行うのがおすすめです。掃除機でホコリを吸い取り、汚れがひどい場合は水洗いしてしっかり乾かしましょう。

▽温度だけではなく、湿度コントロールでより快適に!湿度は60%以下に保つ

湿度が高すぎると、途中で目覚めてしまう原因にもなります。寝室の温度だけでなく湿度にも注意しましょう。

寝室の湿度は60%以下に保つことが重要です。湿度が高い時はエアコンの温度を下げる、または、エアコンを除湿運転する、といった対応をおすすめします。

▽扇風機との併用

エアコンの温度設定は下げすぎず、どうしても室温が高くて寝入りが悪いという場合は、扇風機を併用することもおすすめです。その際は、表面に太い血管の通っている足首あたりに風を当てると深部体温が下がりやすく寝入りが良くなります。

※風を長時間体に当てないでください。健康を害することがあります。

■寝入りをよくする、エアコン以外の対策

▽寝る1時間前までに入浴、 温度は38~40℃に

深部体温をスムーズに下げるためには、反動を利用するのがコツ。夏でも38~40℃のお風呂に、10~20分ほどつかりましょう。

入浴することで深部体温は約0.2~0.3℃上がるといわれており、一度上がった深部体温は反動で下げようとする体の性質があるため、この落差が寝入りやすさにつながります。

▽シャワーの場合は、お湯のあてる位置を工夫

夏はシャワーだけという場合でも、足首・手首・首の後ろなど太い血管が通っている部分に合計5分ほど少し熱めのシャワーをあてることで、効率よく深部体温を上げることができます。お湯をあてる位置と時間を意識してみましょう。

▽パジャマはゆったりとした長袖・長ズボンに

睡眠中には、コップ一杯の汗をかくといわれています。全身にかく汗を吸収するために、夏でもゆったりとした長袖・長ズボンが理想的です。

また大量の汗をかくと、背中と敷き布団の間の湿度が高くなり寝苦しさを感じるため、しっかり汗を吸ってくれる綿やシルクのパジャマがおすすめです。

▽リビングや浴室の照度は控えめに

夜間は目から入る光の量が減るほど、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されやすくなるので、入浴前にリビングの照明をリラックスできるオレンジ色にしましょう。

また、浴室内は天井も低く照明器具が目に近いところにあるため、入浴時に照明を消して脱衣所の灯りだけにするか、浴室用の防水間接照明を利用するのも効果的です。

▽在宅勤務の人は「入眠儀式」を意識

「入眠儀式(ルーティン)」を意識し、寝る前に習慣的に同じことをすると、脳が「これから寝るんだ」というモードに入り、より眠りやすくなることも。

最近では、在宅勤務の増加により、部屋着のまま仕事をしたり、そのまま寝ている人もいるかもしれません。「在宅勤務になってから寝付きが悪くなった」など、睡眠に関する不調を感じる方は、この「入眠儀式」をつくってみるといいかもしれません。

■【動画】「切タイマーvsつけっぱなし」実験で睡眠環境と電気代を検証

同社では、エアコンの使用と室温および消費電力量に関する実験を行いました。夜間を想定した実験の結果、3時間切タイマーでは、停止後に室温が上昇し、8時間後には30℃を超える一方、「つけっぱなし」では一晩を通して26~27℃の安定した室温が保たれることがわかりました。

また、電気代は8時間で15.2円の差にとどまり、夜間は日中に比べて冷房の負荷が小さいことから、少ない消費電力で室温を下げることができることも確認されました。

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【出典】
▽パナソニック「エオリア」調べ