実は私、サッカーのK選手(の顔だけ)好きなんです~!!!
実は私、サッカーのK選手(の顔だけ)好きなんです~!!!

■「K選手が好き」の一言が思わぬ誤解を招いた

千葉県在住のAさん(30代)は、サッカーにはほとんど興味がありません。

その一方で、以前から男性アイドルグループや若手俳優など、いわゆる「イケメン」を見ることは大好きでした。SNSで気になる人を見つけると、写真や短い動画を眺める程度の気軽な推し活を楽しんでいたそうです。

そんなAさんがK選手を知ったのは、2026年ワールドカップが始まる数カ月前。SNSで流れてきたインタビューやオフショットの切り抜き動画を見て、「この選手、すごくかっこいい」と思ったのがきっかけでした。

それ以来、SNSをフォローし、写真や動画が投稿されるたびに見るようになりました。 が、プレーや戦術にはあまり関心がなく、「試合を見てもK選手だけが映るわけではないから」と、一度も試合を見たことはありませんでした。

ある日、職場で何気なく「私、K選手が好きなんです」と話したところ、いつの間にかサッカー好きという印象を持たれてしまいました。

本当は「顔が好きなだけです。サッカーを見たことはありません」と説明すれば済む話でしたが、少し照れくさくて笑ってごまかしてしまったといいます。

■W杯終了後、一気に「古参ファン」扱いに

数カ月後、ワールドカップ(W杯)の日本代表にK選手が選ばれました。すると、Aさんの周囲の反応は一変しました。 

「あのときAさんが言っていましたよね」
「前から応援してましたもんね」
「昨日のプレーもすごかったですよね」

さらに、

「海外へ行ってから成長しましたよね」
「私、K選手と地元が同じなんです」
「友達の友達が同じ中学だったそうですよ」
「うちの子のサッカーチームのコーチがK選手のことを知っているらしいです」

と、話題は少年時代や海外移籍、日本代表入りまで広がっていきます。

AさんはそもそもW杯の事情もあまりよくわかっておらず、「そうなんですね」と相づちを打つばかり。知っているのはSNSで見た写真や動画だけで、プレースタイルも経歴もほとんど分からなかったそうです。

「お願いだからサッカーの質問だけはしないで」

そう言えば済む話ですが、Aさんは本当にサッカーのルールもよく分からないレベルでした。そのため、周囲の盛り上がりに圧倒され、今さら「実は詳しくない」と言い出せなくなってしまったそうです。 

■「顔が好きなだけ」 が、今さら言えない

今になって「実は顔しか興味がないんです」と言えば、「そんな理由で好きなの?」と思われそうで、なかなか切り出せません。

周囲はすっかり、昔からK選手を応援してきたファンだと思っています。

最近ではサッカーの話題になるたび、「またK選手の話になるかもしれない」と少し身構えるようになりました。

AさんにとってK選手は、好きな男性アイドルや俳優を眺めるのと同じ感覚の「推し」でした。しかし、その一言がきっかけで、周囲からはサッカー通や古参ファンとして見られるようになり、今では「顔しか興味ない」と打ち明けるタイミングをすっかり失ってしまったそうです。

(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)