三ノ宮駅~神戸駅の約2キロの高架下が闇市となった=1945年の終戦直後
三ノ宮駅~神戸駅の約2キロの高架下が闇市となった=1945年の終戦直後

 太平洋戦争が終わると、焼け野原の神戸・三宮や元町に全国屈指の闇市が誕生した。省線(現JR)の高架下や沿線に店がひしめき「何もなかった時代に、高架下には何でもあった」という。戦後81年、当時を知る世代が減り、闇市を起源とする旧元町高架通商店街(通称・モトコー)でも改修が進む中、街にわずかに残る面影は消えつつある。(段 貴則)

 「どう生きていったらいいんや」

 森茂さん(97)=神戸市灘区=は、16歳の誕生日を鮮明に覚えている。1945年8月15日。戦争は終わったが、父を神戸空襲で亡くし、異母妹2人と戦後の混乱の中に放り出された。

 当時、森さんは商業拓殖学校3年生。「制服は紙製で、こよりでこさえていた。戦時中は甘い物を食べたこともなく、本当に何にもなかった」