8月31日に大盛りで知られる秋葉原の老舗飲食店「あだち」が閉店、12月10日にはランドマーク「秋葉原UDX」が大規模リニューアルすることが決まり、飲食事情が激変していく秋葉原。
今年2026年はTVでもアニメ『シュタインズ・ゲート』の放送開始15周年でもあり、かつて電気街だった頃を懐かしむヒトは少なくないだろう。
そんな中、裏庭映画保存会(@uraniwamoviecom)が"あの頃"のアキバ画像をXに投稿し話題になった。
パソコンショップ・MAX、日米無線電気商会、とらのあななど、この投稿で紹介された写真の映る店舗は、今はすべて閉店してしまっているという。電気街からアニオタの街となり、そしてコンカフェ嬢が立ち並ぶインバウンドの街へと変化しつつある秋葉原。
往時を知る年代には機械部品が並ぶ景色こそ秋葉原だったが、若者にはもうそんな姿に懐かしさは感じないのかもしれない。
裏庭映画保存会の投稿に反応する形で、やえさん(@nihon_niosumai)が紹介したGIF動画も注目を集めた。やえさん自身が小学生の頃、2010年に撮影した秋葉原の風景だ。
GIF動画なので低画質ではあるが、逆にそれが臨場感を感じさせるこの動画。秋葉原の思い出や、そして現在の秋葉原についてやえさんに話を聞いた。
ーー小学生の時、秋葉原には何を目的に行かれたのでしょうか。
やえ:電子工作でAMラジオや、”ちょっと物騒な物”を作るための電子部品(トランジスタやコイル等)を買うのが目的でした。
部品屋の棚にずらりと並んだ電子部品には値段と名称以外の情報はほとんど書かれていないため、「電子部品図鑑」というオレンジ色の本を夢中で読んで部品の役割と使い方を覚えました。
電子回路で使われる部品の種類は膨大で、図鑑に載っていない物もたくさんあるため、秋葉原を歩き回ってどんな部品があるのかを探索した記憶があります。
ーー初めて秋葉原に行ったのは?
やえ:小学2年の頃、私が電気が好きだということを知っていた父親に連れていってもらったのが秋葉原に行った最初でした。よく分からないままラジオストアーで買った小さな青いコンデンサが最初の買い物です。
初めての買い物から数年後、そのラジオストアーもなくなってしまいました……。本当にギリギリ、昔の秋葉原を体験できた世代だと思います。
2010年代前半の秋葉原には、昭和のまま時間が止まったような部品屋がいくつか残っていました。商品に付けられた値札も恐らく昔のままで、駄菓子のような値段で部品を買うことができました。
ーー今も秋葉原には通っていますか。
やえ:もちろん行っています。特にコンテスト前や急な修理で部品がすぐに必要になった時は、店頭で当日中に入手できるため秋葉原は貴重な場所です。雰囲気のある古いお店はほぼなくなってしまいましたが、時代に合わせた新しい製品を扱う部品屋が元気に営業しています。
ーー現在の品揃えには満足しているのでしょうか。
やえ:正直なところ、今手掛けている電子工作プロジェクトを秋葉原の部品だけで完成させることはできないため、通販を頼ることが多いです。
しかし、これは秋葉原が単に衰退したという話ではなく、作る物が小中高時代に比べて高度化した面も大きいと思っています。基本的な部品への需要が最も高いはずなので、部品屋の品揃えも基本寄りになるのは仕方ありません。
とは言っても、昔の秋葉原は当時”最先端”のラジオやテレビの部品が販売されていたわけで、現代の最先端製品に採用される部品も買える街になることを願っています。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
やえ:電子部品専門店というマニアックな話題だったため、工学系以外の人々からも反響があったのが意外でした。特に「本当にこんなお店があったのか」という声が印象的でしたね。確かに実際に目にしていないと、東京にこんなアンダーグラウンドなお店があったとは信じられないかもしれません。
自分としてはこうしたお店がなくなったことではなく、秋葉原が今も変わらず電気街として重要な役割を担っている地域だということを知ってもらえたらうれしいです。
◇ ◇
やえさんは、ヒューマノイドなど最先端のロボットに欠かせないQDDと呼ばれる高性能なモーターの国産化に取り組んでいる。独自の磁性材料と3D Flux構造を武器に、現在の主要製品に置き換えられる日を目指す野心家だ。試作機は超エレキ万博2026で発表、展示する予定だという。気になる方は訪れてみるのもよいだろう。
(まいどなニュース特約・モトタキ)
























