「手のひらサイズ」で生まれたきみと
「手のひらサイズ」で生まれたきみと

今から12年前の2月。
予定日より3カ月早く生まれた息子は、小さな体で闘って、闘って、めざましい変化を見せていました。

生後1カ月と13日。呼吸器が完全に外れ、その翌日には看護師さんがお風呂に入れてくれました。
初めての沐浴。見ることすらかなわず残念でしたが、とても気持ちよさそうにしていたそう。頭にベッタリ張り付いていた髪の毛は、フワフワに。毎日痛いことだらけで、1カ月以上お風呂にも入れずかわいそうでならなかったので、本当にうれしい進歩でした。

582グラムだった体重は700グラム台に乗り、おむつのサイズもアップ。抱っこも日常的にさせてもらえるようになり、ようやくトンネルを抜けたような、すべてがいい方向に向かいはじめたような…

そう思ったのもつかの間、心配していた「未熟児網膜症」が進行し、3月末に目のレーザー手術を受けることが決まったのです。