15日午後6時前、神戸市東灘区の無職女性(85)から「息子を名乗る男らに現金230万円をだまし取られた」と兵庫県警東灘署に届け出があった。だまし役に医者-被害者の息子-その上司-病院の警備員-上司の息子…と代わる代わる5人を登場させるという手口で、同署が詐欺事件として調べている。
同署によると、同日午後0時半過ぎ、女性宅に県内の病院医師を名乗る男から「息子さんは喉の調子が悪くて病院に来ている」などと電話があった。
直後に息子の名前をかたる男が電話口に出て、「財布がなくなった。財布の中に入っていた会社のカードに700万円が入っていた。明日中に支払わないといけない」と説明。さらに息子の上司を名乗る男、警備員だという男まで現れ、「1階のトイレで財布が見つかった。カードなど中身は入っていない」などと語って、口々に女性に金を支払うよう求めた。
女性はその後、自宅を訪ねてきた「上司の息子」という5人目の男に230万円を手渡したという。
金を渡した後に息子の携帯電話に連絡して、だまされたことに気付いた。