神戸市西区の草むらで昨年６月、近くに住む穂坂修ちゃん（６）の遺体がスーツケースに入った状態で見つかった事件で、神戸地検は９日、兵庫県警に殺人容疑などで逮捕された母親の沙喜容疑者（３５）や叔父の大地容疑者（３２）ら同居のきょうだい４人を、修ちゃんに対する傷害致死と死体遺棄の罪で起訴した。
他の２人は、いずれも修ちゃんの叔母に当たる朝美容疑者（３１）と朝華容疑者（３１）。地検は４人の認否を明らかにしていない。
関係者によると、４人は逮捕された後の昨年８月から今月２日まで鑑定留置されていた。地検は４人とも刑事責任能力を問えると判断した一方、殺意の立証は困難などとして傷害致死罪を適用したとみられる。
起訴状などによると、４人は共謀して昨年６月１９日、同市西区玉津町居住の自宅で、うつぶせにした修ちゃんの背中を鉄パイプで多数回にわたって殴ったり、踏みつけたりするなどの暴行を加え、外傷性ショックで死亡させた。その後、遺体を遺棄したとされる。修ちゃんの背中には多数の打撲痕があった。
県警によると、遺体は同２２日夕、自宅から約１キロ離れた草むらでスーツケースに入った状態で見つかった。県警は同日、４人を同居する修ちゃんの祖母への監禁と傷害の疑いで逮捕し、その後、修ちゃんに対する死体遺棄や殺人の容疑で再逮捕していた。
地検は祖母への両容疑は不起訴処分とした。処分理由は明らかにしていない。
