将棋の「お~いお茶杯第63期王位戦7番勝負」(神戸新聞社主催、伊藤園特別協賛)を制し、3連覇を達成した藤井聡太王位(20)=竜王、叡王、王将、棋聖=がタイトル防衛から一夜明けた7日、静岡県牧之原市で会見し「今シリーズは難解な対局ばかりだったので、結果を出せたのはうれしい」と喜びを語った。
前期と同じく豊島将之九段(32)=兵庫県尼崎市=の挑戦を受けた7番勝負は「序盤で離されずに難しい形勢で中盤以降の戦いに持ち込めた。前期よりよくできたと思う」。中でも6日夜に決着した第5局は、最終盤まで優劣不明の大激戦となった。「ミスもあったが、崩れずに指すことができた。充実感はあります」と、満足そうな表情を浮かべた。
延期となった第4局の開催予定地の佐賀県嬉野市でトークショーに参加したことにも触れ「現地にうかがうことができ、良い思い出になった。今月開業する西九州新幹線にも乗る機会があれば」と、鉄道ファンとしての顔も見せた。
藤井王位は今回の防衛でタイトル通算獲得数を10期の大台に乗せた。20歳1カ月での達成は歴代最年少で、初タイトルから2年1カ月での到達も最短記録となった。