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「コンサートで音楽を聴いた人が、思わず隣の人に『音楽っていいよね』って言いたくなる。そんな気持ちになってもらえるのが、自分にとっての一番の幸せ」と語る庄野真代=神戸新聞社(撮影・吉田敦史)
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「コンサートで音楽を聴いた人が、思わず隣の人に『音楽っていいよね』って言いたくなる。そんな気持ちになってもらえるのが、自分にとっての一番の幸せ」と語る庄野真代=神戸新聞社(撮影・吉田敦史)

 昨年デビュー45周年を迎えたシンガー・ソングライターの庄野真代が10月29日、神戸新聞松方ホール(神戸市中央区)でコンサートを開く。4月にステージ4の悪性リンパ腫を公表。「がんは私が産んだ子ども。良い関係を保って生きていく」と前を向き、精力的に活動を続ける。「すごくすてきなホールなので楽しみ。いつもより伸びやかな声をお聴かせできるのでは」

 高校生の時からフォークを歌い、1976年にデビューすると、78年の「飛んでイスタンブール」が大ヒット。たちまちニューミュージックの代表的シンガーとして脚光を浴び、NHK紅白歌合戦に出場した。

 「ニューミュージックは『日の当たる場所』という気がして、最初は違和感と、新しい世界に足を踏み入れたっていうわくわく感とがありました」と、当時の心境を振り返る。

 音楽に限らず、さまざまことにも挑戦してきた。転機は40代で患った、事故による顔面陥没骨折、さらに子宮筋腫。病院のベッドで「人の命はいつどうなるか分からない」と思った。まだ実現していない夢をノートに約50個書き出し「やっていないことリスト」を作った。大学で環境問題を学び、英国留学もするなど、夢をこつこつとかなえてきた。最近はチアリーディングにも力を入れる。

 悪性リンパ腫は昨年判明し、約半年の抗がん剤治療に励んだ。「生活態度が悪かったからぐれちゃったんだなって思うと、がんはいとおしい子。寝る前には体に『きょうも一日ありがとう』って言うようにしています」

 大阪市出身。神戸について「高校生の頃からすごく憧れでした。すてきなおしゃれな街」と語る。コンサートでは広田圭美(ピアノ)と山下由紀子(パーカッション)のユニット「227」と共に、代表曲の「飛んで-」や「モンテカルロで乾杯」「マスカレード」などを届ける予定だ。「音楽の中に身を置くことは心の浄化につながる。ぜひお出かけいただきたいです」と呼びかける。

 午後3時開演。4500円。松方ホールチケットオフィスTEL078・362・7191

(藤森恵一郎)

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