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北村英治(神戸ジャズストリート実行委員会提供)
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北村英治(神戸ジャズストリート実行委員会提供)
秋満義孝(神戸ジャズストリート実行委員会提供)
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秋満義孝(神戸ジャズストリート実行委員会提供)
花岡詠二(神戸ジャズストリート実行委員会提供)
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花岡詠二(神戸ジャズストリート実行委員会提供)

 神戸・北野坂周辺(神戸市中央区)で3年ぶりに復活する「第39回神戸ジャズストリート(KJS)」(8、9日、神戸新聞社など後援)が間近に迫った。新型コロナ禍でゆかりの深いオランダなどの外国人出演は見送る一方、若い観客を呼び込みたいと、アコースティックギターのデュオをスペシャルゲストとして招待。中高生を初めて割引価格とし、新たな時代に向けた音楽イベント像を探る。(金井恒幸)

 KJSは1982年にスタートし、全国各地に広がった「ジャズストリート」の先駆け。2020、21年度と財政難やコロナ禍で中止したが、クラウドファンディングなどで資金を集め、再開を果たした。

 「3年ぶりなので、今回はゼロからの出発という感じだった」と、実行委員会の田中千秋委員長は振り返る。

 例年、提携するオランダのブレダジャズフェスティバルの関係者を含め、外国人が10人近く参加するのも魅力の一つだったが、今回はコロナ禍のため断念。神戸出身の人気ギターデュオ「DEPAPEPE(デパペペ)」を招き、新たなスタイルを模索する。背景には、演者や観客の高齢化があるという。

 デパペペについて田中さんは「ジャズとはジャンルが違うが、メロディーがきれいな点や、リズムが私たちが大事にする伝統的な4ビートジャズに通ずる気がして選んだ」と魅力を語る。このほか、甲南高校・中学校によるジャズ演奏もあり、若い力の活躍の場を設ける。

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 新しい試みの一方で、40年近く大切にしてきたのは、ディキシーランドやスイングといった「リズム感のある、立ち上がって踊れるようなノリのいい伝統的なジャズ」(田中さん)。KJSを企画した音楽プロデューサーの末廣光夫さん(2012年に死去)の思いを受け継いだものだ。

 その理念は、出演者に反映されている。例えば、常連組で日本を代表する奏者である北村英治(クラリネット)、秋満義孝(ピアノ)、花岡詠二(クラリネット)らが今回も登場。ディキシーランドやスイングのビッグバンドに加え、ボーカルには石井順子、原田紀子ら地元の実力派をそろえた。今回は180人ほどのミュージシャンが約90のステージを披露する。

 出演者のうち北村は「最近演奏されなくなった古い曲や、コロナ禍でも心が温かくなる曲を選び、演奏したいと思っております」、花岡は「日本の歌曲や世界中に親しまれてきたメロディーを『ジャズろう!』と意気込んでいます」などとコメント。原田も「よく知られた曲を中心にし、ジャズファンの層を広げたい」と意欲を見せる。

 両日とも午前11時、阪急神戸三宮駅北からパレードを実施。ステージの会場は今回から加わった「カフェ・ド・パリ」「パイプライン」を含む9カ所で、正午~午後5時。

 1日券4600円(前売り4100円)、両日券8700円(同7700円)、中学・高校生3千円(当日販売のみ)。小学生以下は無料。神戸ジャズストリート実行委員会TEL080・3864・2011

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