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上映する2作品に俳優としても出演している白澤康宏監督
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上映する2作品に俳優としても出演している白澤康宏監督
「不味い天ざる」の1場面
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「不味い天ざる」の1場面

 関西インディーズ映画界で活躍中の白澤康宏、顔(かお)ジャワ(桜井顔一)両監督の作品を紹介するイベント「澤ジャワ浪漫(ろうまん)映画大全集」が12日、大阪・十三のシアターセブンで開かれる。ポスターにも「なんじゃこの映画は!?」とうたい、実写とアニメによる異種格闘技戦をスクリーン上で繰り広げる。(平松正子)

 上映作品は白澤監督の「あなたに逢(あ)いたくて」(2017年/26分)と「プライベートルーム」(19年/30分)、桜井監督の「不味(まず)い天ざる」(22年/60分)の計3本。出演したしのはらせつこやツッキー、アシタモ、野田まことを交えたトークもある。

 「あなた-」は劇場型完全犯罪を題材にしたサスペンス。「プライベート」では人類がほぼ滅亡した未来で、1組だけ生き残った男女の愛を映し出す。白澤監督は「2作とも密室に閉じ込められる設定。僕自身の癖(へき)が出ちゃったのかな」と苦笑しつつ、「そんな極限状態でいかに生き抜くかに興味があった」と話す。

 中でも「あなた-」は、恋人を亡くして魂の抜け殻状態だった女優が、サイコパス的な男に監禁され追い詰められていく物語。「この世に何の未練もないと思っていても、いざ死の淵に立てば人間は生きるためにもがくはず。その変わり身を描くことで、何かを感じてもらえたら」と力を込める。

 一方、アニメ「不味-」の舞台は、過疎化の進んだ田舎町だ。敷地内への電柱設置を巡り、主人公の男性が実家へ帰省。そこへ必要書類を持ってきたのは、なぜかそば屋の出前持ちだった-。奇想天外な筋だが、桜井監督の実体験に基づいているという。

 「都会の人には決して理解できない、トンデモな出来事が田舎には山ほどある。今では失われた原風景も作品に描き、映画の力で過疎地の再生を少しでも後押ししたかった」と、昭和色の濃い画面に込めた思いを明かす。

 「いずれもクセが強い作品だから万人ウケはしないかも」と両監督。「映画好きな観客に、新鮮な驚きを味わってほしい」と期待する。

 上映会は午後6時から。前売り1500円、当日1800円。同館TEL06・4862・7733

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