自身の体験を踏まえ、人間の存在自体を照らす「小雨まじりの福井の朝」=神戸市灘区岩屋中町4
自身の体験を踏まえ、人間の存在自体を照らす「小雨まじりの福井の朝」=神戸市灘区岩屋中町4

 「WAKKUN(わっくん)」の愛称で親しまれている神戸市在住の画家、涌嶋克己さん(74)の個展「WAKKUNのもらった種とまいた種」(神戸新聞社など後援)が、神戸市灘区岩屋中町4のBBプラザ美術館で開かれている。阪神・淡路大震災から30年の節目に合わせた企画展で、1994年から今年にかけて制作した約60点を展示している。

 50年に長田区で生まれた涌嶋さん。まだ戦争の跡が色濃く残る幼少期から周りの「とにかく生きていこな」という空気を感じていたといい、阪神・淡路の時にも「みんなで生き抜いていこう、という気持ちが自然とわいてきた」と振り返る。