バリアフリーマップ作成でグランプリに輝いたメンバーと神戸製鋼所の山口貢社長(中央)=神戸市中央区脇浜海岸通2、神鋼神戸本社
バリアフリーマップ作成でグランプリに輝いたメンバーと神戸製鋼所の山口貢社長(中央)=神戸市中央区脇浜海岸通2、神鋼神戸本社

 神戸製鋼所(神戸市中央区)は27日、企業理念の実践などに貢献した社員をたたえる「KOBELCOの約束賞」の表彰式を神戸本社で開いた。2023年度は国内外の拠点から86件の応募があり、社内審査や投票を経て12件が受賞した。

 同賞は17年に発覚した品質データ改ざん問題を踏まえ、19年度に創設した。意識改革や組織の活性化につながる活動をグループ全体で共有する狙いで、今回で5回目となる。

 グランプリには、神戸本社の最寄り駅から会社までの「バリアフリーマップ」を作成したチームが選ばれた。車椅子利用の社員も加わっており、リーダーの加古川製鉄所設備部の河田大将さん(34)は「メンバーの小さな気付きから形にできた」とスピーチした。

 18年に社長に就任して以降、信頼回復に向けた改革に取り組んだ山口貢社長は今年3月末で退任する予定。山口社長は受賞者に表彰状を贈り、「皆さんの熱い思いの火を絶やさないことが経営陣の務め」と語った。(石川 翠)