連携協定を結んだ近畿農政局の相本浩志局長(左)と神戸大学大学院農学研究科の白井康仁研究科長=近畿農政局(近畿農政局提供)
連携協定を結んだ近畿農政局の相本浩志局長(左)と神戸大学大学院農学研究科の白井康仁研究科長=近畿農政局(近畿農政局提供)

 近畿農政局(京都市)と神戸大大学院農学研究科(神戸市灘区)は、人的・知的資源の交流に関する連携協定を結んだ。農業者らが必要な技能や知識を学び直す「リカレント教育」で協力するほか、相互に講師を派遣したり授業・研修に参加したりし、最新の農業技術の普及などに取り組む。

 リカレント教育では2025年度、農業者を対象にした農学研究科の講座に、農政局側が資料を提供してサポートする予定。このほか、温暖化に対応した農業技術の普及や、有機農業による栽培面積の拡大、新規就農者の増加・定着などで連携する。農業を巡る経済動向の情報も共有する。

 同農政局の相本浩志局長は「消費者への情報提供はもちろん、農業者の学び直しの機会づくりに両者で積極的に取り組んでいきたい」と強調。神大院農学研究科の白井康仁研究科長は「社会ニーズを的確に把握し、ともに問題解決に取り組んでいく。(協定締結により)私たちの基礎研究がより早く、効率的に社会に応用されると確信している」と話した。(三宅晃貴)