阪神・淡路大震災後、停電からの復旧作業に取り組んだ関西電力送配電の大谷一史さん(左)と、岡元正一さん=神戸市中央区加納町6
阪神・淡路大震災後、停電からの復旧作業に取り組んだ関西電力送配電の大谷一史さん(左)と、岡元正一さん=神戸市中央区加納町6

 1995年の阪神・淡路大震災は、生活を支えるライフラインに甚大な被害を与えた。震災直後、兵庫県内を中心に最大260万戸が停電に陥った関西電力は、懸命に復旧作業を進め、1週間で応急送電にこぎ着けた。復旧に当たった関西電力送配電の社員らの証言を基に、30年前を振り返る。(横田良平)

■車中で寝泊まり 余震の中、被害調査

 関西電力送配電の明石配電営業所(明石市)で工事統括係長を務める大谷一史さん(55)。30年前は、関西電力三宮営業所(神戸市中央区)で電柱や電線の保守担当をしていた。