神戸港に入る飛鳥Ⅲ=8日午前、神戸市中央区
神戸港に入る飛鳥Ⅲ=8日午前、神戸市中央区

 日本郵船傘下の郵船クルーズ(横浜市)の新クルーズ船「飛鳥Ⅲ」(5万2265トン)が8日午前、神戸港に初めて入港した。20日の就航に向けた習熟航海の一環。神戸市の消防艇が、入港してきた飛鳥Ⅲを歓迎放水で出迎えた。

 飛鳥Ⅲは横浜港を母港とし、ドイツの造船所で建造された。全長230メートルで客室381室、乗客定員740人。客室の一部は47都道府県の魅力をPRする仕様にしており、兵庫県をイメージした客室では、ウエルカムドリンクやお菓子に丹波の黒豆を用意し、室内に播州織の壁かけや三田青磁の香炉などを配する予定。

 7日に三重県の鳥羽港を出発し、8日午前8時半、神戸港の中突堤に接岸した。100人を超えるファンらが旗を振り、初入港を出迎えた。友人と訪れた女性(77)=神戸市中央区=は「白くてきれい。就航したら乗りたい」と話していた。(西井由比子)