衆院が23日に解散され、事実上の選挙戦に入った。空前の株高で市場が盛り上がる中、兵庫県内の企業倒産件数は2025年、15年ぶりの高水準となった。金利上昇で資金繰りに苦しみ、事業の見直しを図る中小企業が増えている。本格的な人口減少を前に、地域経済の足腰となる中小企業の支援には中長期の視点が求められる。(横田良平)
「原材料の高騰が続き、人件費の負担も重くなる一方だ」「新型コロナウイルス対策の支援制度が終わり、日々の運転資金が厳しくなってきた」
中小の経営改善や円滑な廃業を支援する兵庫県中小企業活性化協議会(神戸市中央区)には、切羽詰まった経営者から相談が寄せられている。25年度は今月23日時点で312件と、早くも24年度1年間の307件を上回り、過去最多となった。通年では新型コロナ禍が起こった20年の1・6~1・7倍の高水準を見込む。
業種別では卸・小売業、製造業が多い。最近はコロナ関連の補助金がなくなり、コストの上昇分をサービス価格に転嫁しにくい医療・介護業の相談が増えている。
コロナ禍では、多くの小規模事業者が国の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)を利用し、倒産件数は低水準に抑えられた。ただ、価格転嫁ができない事業者は利益の落ち込みが大きく、返済負担の重さから手元資金が不足するケースが多くなっている。
「やや手遅れになってからの相談が多い」と、同協議会の野田勝也統括責任者は話す。同協議会は再生支援計画をつくり、事業者の収益改善を後押ししている。近年は事業継続をあきらめ、経営者の個人破産を回避して事業の売却や債務整理を行う「再挑戦型」の計画が増えているという。
活性化協議会は国が22年度、各都道府県に設置した公的機関。金融機関や税理士などの専門家と連携し、中小の収益力改善や事業再生を一元的に支援している。兵庫では、協議会の前身団体が03年に発足した。
金融庁は昨年末、中小企業の経営改善や円滑な事業再生を進めるための「地域金融力強化プラン」をまとめた。同協議会などを中心に金融機関や専門家の連携を深め、再挑戦する中小企業を増やす仕組みづくりが急務となっている。























